約 220,420 件
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1318.html
第六話「風間の神姫」 突然だが、ウチの学校がMMS解禁となった。 「何故だあぁぁぁぁあぁぁあ!!!?!?」 本編はまだ始まってない、今説明してやるから黙れ、矢瀬。 矢瀬が以前生徒会をたぶらかして校内MMS禁止にした事は、前に説明したハズだ。 しかし、無茶もいいとこで、生徒間での不満を通り越し、教員を含めた全校がキレかけていた。 そこで立ち上がったのは、隠れ神姫愛好会の会長であるレンだった。 MMS解禁を希望する署名を集め、全校生徒232人の内、220人から署名を集め(残り12人は矢瀬とアンチ、生徒会だ) 教員からも石頭の教頭を除き、全員から署名してもらった。 提出時に神姫愛好家の校長先生にもついて来てもらい、生徒会のマヌケ面が拝めたぜ。 全校の98%以上を敵に回し、流石に生徒会も解禁せざろうえなかった訳だ。 とゆう事だ矢瀬、諦めろ。 「ぬぉぉぉぉぉぉっ!!覚えてろ!」 とゆう事で、本編は解禁の翌日から始まる。 ~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~ 午前9時7分 「よう相棒、元気か?」 「おはよう、ラリー」 現在授業中につき、神姫たちは空教室で井戸端会議である。 形人は国語、聖憐は英語の授業中である。 「それにしては、いっぱいいるなぁ…」 何しろ神姫を複数所持する生徒や教師もおり、一年だけでも80体以上居るのだ。 普通の教室一つの半分が埋め尽くされていた なお、二年・三年はそれぞれ別の場所に集まっている。 「そりゃ皆神姫が好きだからよ」 さっき知り合ったツガルタイプの神姫「ミシカ」が言う。 彼女のマスターは形人のクラスの担任で、通称がミシカ先生である。 「そりゃ…そうですよね(笑)」 「そう言えば、風間くんの神姫(こ)…来てないわね…」 「え?風間さんって神姫持ってたんですか?」 「そうよ、家庭訪問の時に会ったの、確か…マオチャオタイプだったかしら」 「猫…トムキャット?」 夏夜の外のラリーが関係ないものを連想した、視点を向けない事にしよう。 ラリー、出番終わり「ああ!ジャン・ルイ…もとい出番がやられた」 お昼休み 「…とゆう訳なの」 「ふぅん。…風間、どうなんだ?」 「…うーん、確かに神姫を持ってるけど…」 「けど、どうした?」 「今、目が見えないんだよ、神姫センターに連れてって直してもらわなきゃならないくらいに」 「どうして?」 「バトルロンドの最中に頭を強打されたのが原因らしいんだ」 「…それ何てサキ司令だ?」 「?」 「それより、家に置いて来てるのか?」 「いや、帰り道によってこうかと思って鞄の中に…ああっ!いない!?」 「「な、なんだってーー!!(AA略)」」 午後1時21分、三階廊下上空。 「出番は待ってればまわってくるもんだな」 ラリーが呟いた。 「そんな事言ってないで西棟をお願い」 「ラジャー(了解)、ブレイク(散開)!」 西棟三階、テラス。 現在は柵の老朽化が原因で封鎖されている。 「む?」 ラリーの視線の先には小鳥が居た。 「怪我をしているのか」 その小鳥は羽に傷を負っており、フェンスの前でうずくまっていた。 「ん?…これは」 傷を見ると、切り傷…しかも研爪「ヤンチャオ」によるもの…? 「近くに…いるのか?」 前が見えない。 これほど恐ろしいものは少ないだろう。 しかも、聴覚にも異常が発生したらしく、音がよく聞こえない。 少女は、底知れぬ恐怖な囚われていた。 戦闘用レーダーが近づく物体を捕らえた。 敵か味方かわからない 「k……が……iかiい…」 何かを言っているようだった。 だが、身体は考える前に、本能的に逃げる事を実行していた。 その直後、身体が宙に舞った気がした。 「~~っ!?」 「こぅの!馬鹿っ!?」 自ら身を投げたマオチャオに、ラリーは絶叫した。 推力全開、アフターバーナーON。ラリーの意志は瞬時に「リアウイングAAU7・C」に伝わった。 青白い炎を吹き、ラリーの身体が宙に浮かぶと同時に前方に加速する。 「(間に合え…!)」 猫をモチーフに作られているマオチャオだが、別段着地が上手い訳ではない。 更に視覚が無い、着地なんて望めない。 14cm程度の神姫にとって人間の1mは10m以上となる。 ましては三階、しかも地面はアスファルトである、激突すれば助からない。 全速で落下するマオチャオに追いつくラリー。その小柄な体をしっかり抱きしめた。 後は上昇するだけ。ラリーは上昇を始めようとした。 その直後、ブースター内の燃料が無くなった。 アフターバーナーは通常より高い推力を出すことが出来るが、燃料消費量も多くなる。 さっきから捜索のため飛び続けたため、燃料をかなり消費していたのだ。 落ちる! そう思った瞬間、何かに受け止められた。 「ヒカル!」 「ふぅ…間一髪」 溜息をつきながら一言 「よお相棒、まだ生きてるか?」 普段ラリーが言う台詞をそっくり言った。 後日談 マオチャオは小鳥の前に居た。 羽には包帯が巻かれている。以前、彼女がつけてしまった傷だった。 「ごめんなさい…あたし、怖くてつい…」 目に涙を湛え、小鳥を抱きしめる。 小鳥は、懺悔するマオチャオを赦すかの如く、静かに鳴いた。 「…これで一件落着、ね」 「まあ、元々悪気があった訳じゃないし」 ミシカの言葉に続けてラリーが言う。 「私としては、ちょっと不満」「「!?」」 「翼が壊れた…(泣)」 3人分の重量だ、それくらいの洒落は覚悟しろ。 終われ 次回予告 おのれ…神姫愛好会め… よろしい、ならば勝負だ! 次回「燃えるバトルロンド」 形人「…で、勝負に何を使うかわかってるよな?」 うがっ!?(N:矢瀬) 武装神姫でいこう!?に戻る トップページ
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2627.html
あれから何日か経った。 神姫が家に来て、二つわかったことがある。一つは神姫NETサービスで確認してみたら、この子の個体名は本当になくなっていた。 武装神姫は起動時、オーナー登録を定められている。そして事故・ロストなどの要因で神姫がなくなると、登録データは消すことになる。つまりはこの子のオーナーが、データを必要しなくなったということだ。 名前がなくなり、悲しい顔になっていたので僕が代わりに新しい名前をつけた。 (今日からキミは、詩音―シオン―だ) そう言ったら、嬉しそうにまた泣いた。よく泣くよな、と、『シオン』の頭を撫でながらそう思った。 もう一つは時折、シオンは考え込んでて遠い目をしていること。 シオンはやっぱり、気になるのではないだろうか。前のオーナーが、ストラーフ型の姉が、今頃どうしているのか。 聞いてみても、はぐらかされるだけで本心はわからない。名前の繋がりも消されていているのに、それでもだ。 ―――― そのシオンは今、僕が学校の図書室から借りてきてた本を読んでいる。 僕が学校に行っている間は、シオンは暇なのだ。それで何か、やりたいこととか、したいことある? と聞いてみたら、本が読みたいと言ってきた。 物語の本が読みたいとのことで、文学、推理、ファンタジー、恋愛、はたまた時代劇小説を数冊借りてきた。 それら全て読破するらしい。 僕も本は好きなので、一緒に読んでいるところでもある。 本が好きで物静かで戦う事が苦手なアーティル型。すごく珍しい気がする。 「少し聞きたいことがあるんだけど」 気になったことがあるので、本から顔をあげてシオンに話しかける。 「なんでしょうか」 「シオンの、前のオーナーのことをさ、教えてくれないかな、なんて」 「……どうしたんですか?」 「い、いや、僕の友達がゲームセンターで、強いストラーフとそのオーナーの試合を見たっていうから、もしかしたら、前のシオンのオーナーなんじゃないかなと、思ってさ。はは」 シオンが悲しそうな顔色になった気がするので、少しどもってしまった。別にこれはとっさのことでの言い訳ではない。 今日、淳平とミスズにシオンのことを詳しく話した。そしたら、もしかしたらと思ったのだろう。最近、ストラーフ使いのオーナーがゲームセンターに来ていると話してくれた。 「真っ赤な剣を持っているストラーフでしたか?」 「うんうん、言ってた。神姫一体ぐらいの大きさの剣を使ってるらしくて、すごく強かったらしい。オーナーの人も女性だったけどすごく貫禄があったって」 「やっぱり、マス……前マスター凛奈さんとイスカお姉ちゃんですね」 ビンゴだった。 (そして、最近現れたということはあっちもシオンを探している可能性があるな。) 「凛奈さんとイスカっていうんだ。……会いたい?」 とりあえず考えは横に置いておいて、聞いてみる。 「……わかりません。勝手に出て行ったのに、会ったって何も言えるはずないです」 そう言って、悲しそうに微笑むシオン。 「でも」 「あっちも、私みたいな玩具のことなんて気にしてないですよ。きっと、色々な人とバトルしたいから、ここにも来たんでしょう」 そう言って、本に顔を戻す。 ダメだ。暗い方に考えがちになっている。やっぱり、シオンの為にも何かしなくちゃいけないよな。この子はもう僕の神姫なんだから。 ―――― 学校の教室の風景。四時間目の授業が終わった。 昼休みになり、先生が出ていくと、クラスの各々、机をくっつけあって弁当を持ってきて食べる人や、学食に行って食べる人、購買部に行ってパンを買う人がいる。 僕は、その中では弁当派だ。 クラスの皆には自分で弁当を作ってくるなんて、女の子みたいと言われたことがある。 うるさいな、ただでさえ童顔っぽいのががちょっとコンプレックスなのに。僕はもうちょっと、ワイルドな雰囲気の大人を目指して、行く行くはバイクの免許とかもとって……。ああ、でもタバコは吸いたくないな。 「よう! 螢斗は今日も手作りお弁当か、女の子っぽいな! そんで一緒に食おうぜ」 「あのさ、なんで淳平はいつもそう言ってから、隣で食べようとするの?」 「いやいや、もうこれは恒例行事でしょ。お弁当を出すたびに、螢斗は女子にも男子にも尊敬の眼差しが向けられるのさ。そんで卵焼き何個かくれ!」 はいはいと返事をして、淳平に分ける。 お弁当は少し多めに作っておいてある。が、断じて淳平の為じゃない。 ミスズの為だ。淳平は弁当なんて持ってこないし、購買のパン数個しか食べない。神姫にあげられる食べ物がパンの切れ端だけだなんて可哀そうすぎる。 ミスズはそれでもいいみたいだけど、僕が隣で見てられない。 淳平も食べるがちゃんとミスズにも分けてあげている。そんなのが微笑ましく思える。 「それで、どうなりました? シオンさんのこと」 「モグモグ……そうだな。モグモグ……気になってた」 「淳平は食べてから喋ってよ。その件の事で帰りにゲームセンター行こうと思って、そのストラーフ使いの人に会ってみたくなってさ。ちょっと一緒に来てくれない?」 「ん……いいぞ。ミスズの新しい戦法を試そうとしていたところだ。スペシャルでカッコイイのを寝ずに考えた」 「マスター!! もうすぐ高校では試験もあるんですから、勉強もしてください」 ミスズはしっかりしてるけど、淳平はバトルとかどうなんだろうか。こんなことを言ってるけど、真面目に取り組んでいる結果かもしれない。 武装神姫同士のバトル。 改めて考えると、どうなのだろうか。一応は遊びだし、バーチャルらしいので、神姫が亡くなってしまうことはない。テレビでも、有名な大会は夜中に中継されている。 けど、僕は見たことはないし、淳平が試合の事とか一方的に話すのを聞いたぐらい。上位ランクからの大会とかはリアルバトルもあるとのこと。 そんなレベルだとプロの領域だ。 シオンを持っていたオーナーもそんなレベルの人なのだろうかと考えたのだけど、止めた。バトルをするわけでもなし、一度会ってみる。 ただそれだけなのだから、気になることがあるから話してみたいのだ。 前へ 次へ
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2802.html
残虐描写が多数存在します。そういったものに嫌悪を抱かれる方は戻ることを推奨します。 武装神姫草創期、それは同時に武装神姫の暗黒時代でもあった。 規定がおざなり且つ曖昧で違法を裁くものが存在しなかった当時は過剰強化された自作武装が表立って猛威を振るい、又は神姫を全く別の物に造り替えてもCSCさえあれば公式バトルに参加出来るような、正に混沌を極めた時代であった。 現在ではオフィシャルの設立、積極的な介入により規定は正確に設定され一応の安寧が訪れているが、その混沌の渦中で破壊された神姫の数は確認されただけでも当時稼働していた全ての神姫の一割に昇ると言われている。 戦いに敗れ破壊される神姫、オーナーによって狂わされた神姫、名誉の為に自害を選ぶ神姫。そうした光景が決して珍しいものではなかった当時を、生き残った神姫達とそのオーナー達は「十五センチの地獄」「世界最小の戦場」「血は流れなかった戦争」等と様々な名称で表現している。 …これはそんな混沌とした時代を潜り抜けた一組の神姫とオーナーの物語である。 そのオーナーはとても幼く、新品のランドルセルを背負っていた。神姫の方も何の変哲も無い、強化改造や自作武装が普遍していた当時ではむしろ異常と言える無改造のストラーフ型であった。 無邪気にバトルに赴く彼らを見た神姫オーナーは誰もが思った。何も知らず神姫バトルの世界に踏み入れてしまった為にストラーフ型は誰かの武装の実験台になり、幼いオーナーにはパートナーを失った傷痕が取り残される。閉鎖的な環境は他人を助けると言う人道的な選択を凍結させ、ただ冷淡と一組の死別を予知させていた。 しかしその予知は大きく外れることになる。ストラーフ型は勝ち続けた。自身は非改造の公式武装にも関わらず自作武装や強化改造を施された神姫を相手に互角以上に戦い、時には最早神姫とは言えない異形の怪物さえも捩じ伏せた。 幼いオーナーはただ応援するだけ。ストラーフ型に何か特別な改造を施された形跡は無く、また強化された武装やオーダーメイドの武装を使うのでもなく、ただ公式の武装だけで、実質何の援助も無しに勝ち続けていく。 何故そんなに強いのか。あるオーナーの質問にストラーフ型は「私はマスターが信じてくれる私自身を護る為に戦っているだけ」と答えている。いつからかストラーフ型は『鬼子母神姫』と渾名付けられた。 …。 …。 …。 泡のように浮かんだ1が弾けて0に溶ける。目覚ましたイシュタルに映ったのはそういう世界だった。ここは神姫の夢の中。広大なハードディスクの中でポツリと浮かぶAIの中。マスターに自分の中身を点検させる度に訪れる異世界である。ただ普段と異なり自分は自分の中に拘束されて身動きが取れない。どうしてこうなっているのかと今にまで至る経緯を振り返る。 休日ということで普段よりも遅くに起床。今朝のマスターの朝食はバタートーストとベーコンエッグとレタスとトマトのサラダ。早めに部屋の掃除を終え電車に乗ってエルゴに。エルゴでマスターは自分の部品と何かの本を買って修理室を借り整備を済ませる。ジェニーと雑談をしていたら日暮夏彦にAIの調査を頼まれたので引き受けた。調査後バトルに繰り出したが満足の出来る強敵とは出会えなかった。帰宅時に神姫狩りに襲われてマスターの無事と引き換えに連れて行かれてしまう。 ということは今ここは神姫狩りのパソコンの中か。素体との接続は保たれており、手が入れられていないことに安心する。マスターと一緒に設計した素体だから他人に解体されていたらどうしようかと思った。そして自分とマスターとの大切な思い出には閲覧記録が無いので二度目の安堵をする。 予想通り今は自分に蓄積されている戦闘データをコピーしているらしい。現状を把握したところでセキュリティの眼を盗んで感覚を広げ今自分の居るパソコンの中を調べる。自分の一部を有象無象のデータの中に飛び込ませ今自分が欲している情報だけを持って来させた。神姫狩り達の行動は非合法とされる賭けバトルへの参加、自作武装の強奪なんて小さな悪事の他、何と世界的に禁止されているはずのMMSの軍事利用を研究している組織とも繋がりが有ることが判明した。 高名な神姫は貴重且つ膨大な戦闘データを持っている。自分もまたそこら辺の神姫とは比べ物にならない戦闘経験を持つ歴戦の兵であると自負していた。それを考えればそれを狙う神姫狩りが自分を狙うというのは正しい審美眼を以て行われた犯罪とも言える。 しかし、それはそれ、これはこれ。他人の神姫のデータを不正コピーさせているパソコンをネットに繋げたままにしているのは迂闊としか言いようが無い。御蔭で衛星を通して今居る場所を割り出す事が出来た。今居るのはエルゴからはそう遠くは無い場所にあるビルの中だ。今直ぐ日暮夏彦にメールを送れば数時間後にはマスターの下に帰れるだろう。だがそれはしない。 武術の達人曰く「武を振るうは下策、その時すでに護身は失敗と心得よ」。それは理解してる。このまま何もせず他人に任せた方がずっと安全だ。けれど悪党を見て自分は何もしない言うのは寝覚めが悪く、調整したばかりの身体を試してみたい気持ちも有り、何よりマスターを傷付けた連中をわざわざ警察に任せ懲役云々で済ませるのは例えマスターが許しても自分自身が許せなかった。…と言うわけで。 「なっ…なんだよ、これっ!」 世界を流転させる。自分を縛り付けていた施錠は藻屑と消える。AI複製ソフトは台無しになり元も子も無くなる。幾らこの世界の向こう側から指示を出そうとも、もう遅い、パソコンの中を調査している間にハッキングを掛けてオーダーの支配権は全て奪い取った。もうここは「私の」世界だ。 世界は流転する。自分自身を砲弾として向こう側の世界に撃ち出す。海の様に緩やかな世界から抜け出した途端、不自由な重力が身体を縛る。二次元の物は三次元に。0と1は隅に追い遣られ赤ん坊が産声を上げている。パソコンの中の世界とは違い、現実世界は思い通りにはならない。だからこの瞬間だけは胸が高鳴った。 感傷に浸る暇も無く素体の中で目覚めたイシュタルは目覚めとほぼ同時に駆け出して慌しくパソコンを操作していた痩せた男の手に昇る。そこから息も吐かせず身体を駆け上がり、その途中で胸ポケットから奪ったボールペンを額に突き立てた。 「なぁ、んがっ?」 混乱、覚醒、襲撃。現実の変動に男の認識が間に合っていない。その隙に首の後ろに回られて、ドスンと一撃。走馬灯に馳せる暇も無く即死する。 神姫にプリインストールされているロボット三原則などイシュタルにはあってないようなものだ。人間にとっての憲法や法律と同じもので守る必要が有ると思えば守るし破っても構わないと思えば平気で破れる。 「…ふむ」 イシュタルは崩れ落ちる人体に巻き込まれる前に着地。神姫である自分にも罪悪感なるものが存在するのか殺めた手から後味の悪い感触が伝わっきたが、大したものでもないので無視する。 それよりも次はどうするか。残り二人とその神姫達は皆殺しにするのなら一人づつ静かに消していくのが効率的だ。全身から電磁波を飛ばしその反射波をレーダーとして建物の中の構造と人物と神姫の動向を把握する。 キッチンで女が調理をしている。リビングで男が飲食している。玄関にフォートブラッグ型と紅緒型が将棋をしている。洗濯機の前でジュビジー型がアタフタしている。小部屋でムルメルティア型が射撃訓練をしている。冷蔵庫の近くでストラーフ型が食材を運んでいる。小皿に乗せたコーヒーカップを持ったエウクランテ型がこちらに向かっているので急いで駆け出した。 「マスター、コーヒーを持ってきました」 出会い頭にエウクランテ型をボールペンで殴打。小皿とカップを奪い取り音を立てさせないよう床に転がした。エウクランテ型は混乱しながらもイシュタルを認識し後方に跳びながら体勢を立て直す。 「貴方一体どうやって…いやそれよりも、貴方、マスターに何をしたの!?」 自分と大差ないストラーフ型の向こうに何倍も大きな人影が倒れていた。身動きどころか呻き声すらも上げないマスターの姿は否が応でも嫌なものを連想させ、それを振り払うように声を張り上げる。 「君のマスターは『君の仲間に』殺された」 イシュタルは嘘を吐くと同時にイシュタルはエウクランテ型に接近し押し倒した。首を絞めコアとCSCの接続を捩じり切る。 真実を教える必要は無い。大事なのは相手が全く想像していなかったことを言い放って、その意味を考えさせる事だ。一瞬の隙が致命傷に繋がる場において口先三寸ほど有効なものは無い。 電磁波を使ったレーダーで今のエウクランテ型の大声を聞き付けた人物は居ない事を確認する。 「マスターを苦しめた武器を私が使う事になるとは」 流石にボールペンは取り回しが悪いので物言わぬエウクランテ型からエウロスとゼピュロスを拝借した。そして誰にも見つからないように音を立てず隠れながら自分のCSCが発する電磁波の周波数も書き換え対神姫センサーにも引っ掛からないように移動。先ずは誰とも一緒に居ないムルメルティア型だ。 確か向こうの神姫には自分と同じストラーフ型が居た、それを利用させてもらおう。表情の違和から別の神姫だとばれないよう俯きながら如何にも悲しい事が起きた後の様な重い足取りでムルメルティア型が居る小部屋に侵入する。 「おぅ、ストラか。…どうした、またマスターに怒鳴られたのか?」 「そうなの…マスターが…」 ムルメルティア型は気付いていない。イシュタルはちょっと自分を褒めたくなった。それを抑えて可哀想なストラを演じながらも何も言わずにムルメルティア型の胸に飛び込む。 「しょうがない奴だなぁ。今から一緒にヂェリカンを飲もう。愚痴を聞いてやるから」 気の良いムルメルティア型の胸にそっと手の平を重ね、微弱な電気をエネルギー供給路に流し込み強制的に停止させた。 「おっと」 自我を失い崩れ落ちるムルメルティア型を床に降ろして胸のハッチを開きCSCに電磁波を利用したハッキングを仕掛ける。 手から発する電磁波の周波数を調整、イメージとして自分の手をクレイドルに、素体をパソコンに変えてムルメルティア型に自分のAIをインストール。セーフティを外す為に正規のセキリュティソフトが取り除かれていた御蔭で楽に侵入出来た。バックアップをクラックしオーバークロックを掛けてメモリに過負荷を与える。全てを書き換える必要は無い、とりあえず自分以外のものは全て倒すべき敵であると錯覚してもらえればいい。 エラー、バグ、メッセージ、レジストリの抵抗を一切踏み躙ってムルメルティア型のAIをそういう風に作り変える。自分一人で全てを倒すのは大変だが二人、それも敵の仲間を裏切らせたとなれば敵に対する衝撃は大きく殲滅作戦も遣り易くなる。 僅か五分足らずでハッキングを終え、再起動させらたムルメルティアの眼には光が無く、そこに居るのはイシュタルの命じられるがまま動く人形だった。 「派手に暴れて来い」 「了解、マスター」 ムルメルティア型には自分の武装を装着させてからリビングに向かわせ、その後ろをイシュタルは誰にも見つからないように隠れながらもついていく。 リビングでソファに腰掛けていた男は酒を飲んでいた。飲み始めてから随分経っているのかアルコールの臭いが充満していて自分の神姫を見る視線にも焦点が有っていない。直ぐ近くで起きた異変もそこに倒れている仲間の死体にも気付かずまだ大物を捕らえた達成感に酔っている。 「ぁー? 今日くらいはいいだろぉ、なんたって大物を捕まえたんだからなぁ」 酔いの所為かムルメルティア型に砲口を向けられても、それはただの威嚇だと思っていた。しかしその予想に反し3.5mm主砲は唸りを上げ徹甲弾が酒に蕩けた目玉を四散させる。 「ウギャァァアアアアアア!?」 自分のマスターの悲鳴を気にも留めずムルメルティア型は接近し鋼芯を叩き込んだ。元々最大級の火力を誇るそれは違法改造によって最早人を殺傷出来る凶器と同義であり易々と人肉を食い破って内臓に風穴を開ける。 血の噴水に床が汚され自らを赤く染め上げてもムルメルティア型は止まらない。生存本能に振り回された両腕を無視して人体に穴を開ける作業に没頭する。肝臓と腎臓が穿たれ激痛にのたうちまわり、とうとう左胸の上に標準が合わせられたところで、 「何やってるんだよ、ルーティ!」 悲鳴を聞いたストラーフ型の放ったウラガーンに妨害され玄関に居たフォートブラッグ型と紅緒型、洗濯機の前でアタフタしていたジュビジー型も駆けつけた。全員、只事ならぬ事態を感じ取っていたのか武装している。 「クレナイは田西さんとクウを呼んできて! 念の為、ユーは僕のマスターのところに!」 「心得た、直ぐに戻ってくる!」 「分かりました!」 ストラーフ型の指示によりジュビジー型はキッチンに向かい、紅緒型はイシュタルが居る方に向かい、残ったストラーフ型とフォートブラッグ型が暴れ回るムルメルティア型に応戦する。 イシュタルは壁の上に立つことで紅緒型から見つからないようにやり過ごし音も無く紅緒型の背後に降り立つと振り向かせる暇も与えず首を掴んで中の回路を捩じり切った。 残るは洗脳したムルメルティア型と戦っているストラーフ型とフォートブラッグ型と、キッチンから動こうとしない女性とそれを護るジュビジ―型。建物の中を調べられ自分達の犯罪行為の証拠を見つけられる事を恐れてか警察や救急車を呼ぶ気配は無い。それはイシュタルにとっても好都合な事なので恐怖で気が変わらない内に女性とジュビジー型から始末することにする。 「大丈夫ですよ、マスター。きっと畑野さんなら無事です…」 キッチンではジュビジーがリビングの惨劇を己のマスターに教え、慰めていた。女性は神姫達に任せれば大丈夫だからと自分はキッチンの隅で縮こまっていることを選んだようだ。キッチンの出入口から女性とジュビジー型の居る場所までは大分距離が有る。 ムルメルティア型にしたように仲間のストラーフ型の振りをして近付くことも考えたが、武装の有無から怪しまれるかもしれない。出入口からジュビジー型を操作することも出来るが遠距離から神姫を操るなると自分のバッテリーを大量に消費する上に命令から行動までにタイムラグが生じ女性を逃す可能性も有ると判断し真正面から堂々と忍び込んだ。 特に神姫であるジュビジー型には一瞬でも見られてはいけないので特にそれを気にしつつ少しづつ接近していく。勿論、リビングでの戦況の把握も忘れない。ムルメルティア型があっさり負けてしまわないよう祈りながらも物陰から物陰に移動し壁を這い蹲って天井を走り、数分掛けて何とか彼女達の真上の天井に立つ。 ゼピュロスを投げ一人と一体の視線がそちらを向いている内に落下、女性の首筋に着地して振り返りながらも一閃。エウロスの刃で頸椎を切断し、混乱と恐怖の中で絶命させた。 「なっ、貴方は…っ!?」 ジュビジー型の驚きを余所に問答無用でCSCを狙い突くも、エウロスは固い装甲に遮られる。 「無駄です!」 「そうかな」 ならばもう片手での正拳突きを繰り出した。これも装甲に止められたが問題は無い。拳から装甲を通してジュビジー型のCSCに電磁波を流し込むことで強制的に停止させ、今度こそCSCを貫いた。フィクションの拳法に頑強な鎧を着た相手に自分の気を通してダメージを与える鎧通しという技が存在する。神姫であるイシュタルは機械の動力である電気を気の代わりにすることで神姫流の鎧通しを編み出していた。 「さてと」 一人と一体を暗殺した後でもリビングでの戦いはまだ続いている。人間の方は皆殺し終えたのだからもう隠れる必要は無いと判断してイシュタルは堂々とリビングで姿を見せる。ムルメルティア型のオーナーだった男は出血多量で死んでいた。 「な、お前は…っ!」 ムルメルティア型は大分傷付けられていたが致命的という程でも無さそうだ。イシュタルは安心して近くに居た、又同型と言う理由でストラーフ型に襲い掛かる。エウロスの刃先を副腕で持ったグリーヴァで受け止め両手に持ったコートとコーシカで突き出された腕を斬り落そうと振り上げたがイシュタルは斬撃より一歩早く腕を引いて、ならばと繰り出された追撃の回し蹴りも脚が胴を捕らえると同時に衝撃と全く同じ方向に跳ぶ事で完全に威力を完全に殺しつつも距離を取った。 着地し無防備になったその瞬間を狙いフォートブラッグがイシュタルを狙撃しようとしたがムルメルティア型によって妨害される。操られた3.5mm主砲が仲間の足を引っ張った。 「くそっ、とっとと目を覚ませ! お前の相手は俺じゃねぇだろぉ!」 ストラーフ型がロークのガトリング銃口を突き付けた先にもうイシュタルはおらず、瞬間すぐ間近にまで迫っていた。放たれた拳がストラーフ型の胸に当たる寸前で副腕で受け止められるが、それなら副腕に触れる手から電気を流し込む。本来ならこのまま先のムルメルティア型、ジュビジー型と同じ運命を辿るはずだったストラーフ型は何と直感で嫌な気配を感じ取り電気がCSCに至る前に副腕を強制排除することで逃れた。 「ほぉ」 理由は分からないが、よくぞ破った、流石は自分と同型と口には出さないが自画自賛。自分の必殺技が破られたところで平静は揺るがない。イシュタルは蛇行しながら走ることでジーラヴルズイフの狙いを乱し格闘戦に持ち込んでエウロス一本でコートとコーシカの二刀流を相手に圧倒する。改造と非改造の性能差を埋めて凌駕する技術と経験の差がストラーフ型を追い詰めコーシカが弾き飛ばされた。大袈裟に距離を取ろうとしているストラーフ型をつまらなさそうに笑う。 「弱いな。そんなだから、自分のマスターさえ守れないんだ」 「…!」 平静を保とうとしていた感情の琴線がピクリと動いた。 「一体マスターに何をした!」 「殺した。そこに死体があるぞ、見てくるか?」 「…貴様ァァッァアア!」 まるで明日の天気でも話しているようなその口に目掛けて、過剰負荷を掛けてでも一瞬でブースターを最大出力にまで噴出させ防御も何も考えない特攻を仕掛ける。触れれば何もかもを壊してしまいそうな純粋な憤怒、確かにそれを真正面から受け止めるのは恐ろしいがそういうものほど折り易いものは無いことをイシュタルは知っていた。 だから身を屈めるだけでも容易く無防備な真横を取ることが出来、エウロスの切っ先でストラーフ型のCSCを貫く。 エウクランテ型を嵌めた時とは異なり今度は嘘を吐かなかった。不安は心を揺らがせ怒りは眼を曇らせる。言葉責めは戦闘の常套手段だ。尤も、スポーツマンシップに反するので公式の試合では使えないのが玉である。 兎にも角にも残るはフォートブラッグのみだがそれも直ぐに決着が着いた。 「くそっ、くそっ…くそぉおおっ!」 ムルメルティア型を盾にしたイシュタルに力押しで接近されフォートブラッグ型は成す術も無く殴り壊される。今際の断末魔がフォートブラッグに出来た唯一の抵抗だった。これでビルの中で動くものはイシュタルとムルメルティア型だけになる。そのムルメルティア型も自由意思は存在しないのだから実質はイシュタルのみ。 後始末をしなければならない。三人も殺せば自分の廃棄処分は免れない事は理解しているのでそうならないよう今の状況に細工を加える必要がある。 「止まれ」 「了解、マスター」 命令に従って自ら停止するムルメルティア型を再びハッキングし最後の役割を命じる。警察はこの殺人事件調査する際、真っ先に神姫のメモリを閲覧するだろう。それを見越してムルメルティア型のAIとメモリを「度重なる違法改造で狂ってしまった」と書き換えて、この惨劇の犯人に仕立て上げさせようとしていた。 やや苦しい言い訳だが上手く騙し通せる自信が有る。改竄された形跡を残さないと言い切れるのも有るが、何よりも証拠が無いからだ。神姫に指紋なんてものは無いし頭髪にしても同型が居る。電磁波を使ったソナーでカメラが無い事も確認済みで唯一の手掛かりは神姫の中身だけ。 そして最後にして決定的な証拠である自分自身の記憶でさえも問題は無い。ムルメルティア型のAIとメモリの書き換えを終えたイシュタルは最後の仕事として自分の胸元に手を置いた。「自分自身の心と記憶を書き換える」。ここでやったことの記憶を全て消せば自分はただの被害者であり人間を攻撃出来ないノーマルの神姫だ、オフィシャルもそれは疑わない。 薄れゆく意識、失っていく記憶、消えていく自我の中、殺人姫は満足げに微笑んだ。
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1252.html
第五話「プラモ」 「正直…プラモ狂四郎に習ってきたら?」 タミヤ製F-4EJの1/144のプラモを見ながら、ヒカルは言った。 このファントムはつい昨日に製作した出来たてホヤホヤである。 …買ったのは去年だったりするが 「しょうがないだろ、本格的に作ったのは初めてなんだから」 形人は小学生の頃からベストメカセレクションのガンプラを作っているくらい。プラモ好きであった。 その他にも、宇宙戦艦ヤマトやマクロスなど、とにかく色々作ってる。 作ってないのは戦車と城などの建造物くらいだ。 「ねえ、今度はクルセイダーと90式を買ってよ」 「バカ言え!もう小遣いはスッカラカンだ!」 「紙ヤスリ(300円)と缶スプレー(ミディアムシーグレイ、400円)買っただけで無くなるってのもどうかな…」 「いつも言ってるだろ、小遣いは月3000円だって!」 ちなみにF-8クルセイダーは1200円だったりする。 何となく、シン・カザマ(初期)みたいな心境… 「オマケに継ぎ目は残ってるし、デカールだって機体横の国籍マークを台無しにしてるし…」 「でもってアンチグレア塗装もトチってるってか?」 「そこまで言ってないよ…、…思ったけど」 「やっぱりかい」 「クルーセイダーを買うよか、積んであるマクロスのキット(アリイ製復刻版)を組むのが先だろうが」 「まあね」 笑いながらヒカルはふと、形人の左手を見た。 スプレー塗料の使用により、グレーに染まった爪。 傍から見て、目立つ。 「ねぇ形人…、身体大丈夫?」 「ん?、…少し、頭が痛いかな…」 「そう…」 「寝れば治るさ」 「薬は?」 「もう飲んであるよ」 「形人、もう寝たら?、明日も早起きするんでしょ?」 「あ?、ああ」 「じゃあ寝てよ、寝坊して迷惑するのは形人だけじゃないんだから…」 「わかったわかった、寝るよ」 「何でくまを持ってここに居る?」 「私も一緒にねる」 「バッテリーは?」 「充電不要のメモリ9、昼間に寝てたから」 「そうかい、じゃあおやすみ」 「おやすみなさい、形人…」 形人もヒカルも、すぐに深い眠りに落ちていった。 二人の夜は、早い。 次回予告 え?今回の担当僕? 突然だけど、目が見えないってゆうのは、非常に怖いよね。 次回「風間の神姫」…であってるよね?(N:風間) 武装神姫でいこう!?に戻る トップページ
https://w.atwiki.jp/busou_bm2/pages/56.html
はじめに アップデート 第0号 第1号 第2号 第3号 第4号 第5号 第6号 第7号 第8号 第9号 第10号 第11号 第12号 第13号 第14号 第15号 第16号 プロダクトコード お会計 はじめに 神姫カタログMk.2 カタログ適用 2020年現在ではアップデート後に第16号をDLするだけで全カタログ適用。 そもそもPS Storeには第16号しか無い。 「無料カタログ」と検索して表示される第1~8号は無印用でMk.2には不要。 DLC引き継ぎ 無印で購入したDLCのMk.2版に当たるDLCは無料でDLできる。 例えば「レーヴァテイン」購入済なら「【Mk.2用】レーヴァテイン」は無料。 無印用DLCそのままではMk.2で利用できず、あくまでMk.2用DLCのDLが必要。 + メモリースティック容量 Mk2本編 UMDメディアインストール 540MB Mk2本編 DL版 1.4GB DLC 神姫シナリオ+アーンヴァルMk.2黒 200MB前後 全17体3.4GB DLC MoonAngel(+武装) 1話のみ90MB 以降75MB(現在) 全10話765MB DLC 全て プロダクトコードDLCは除く 4277MB シナリオとアニメは特に容量が大きく、全て購入した場合はその合計だけで4GBを消費し、 UMDメディアインストールにせよDL版購入にせよ、8GBメモリースティックが必須。 流石に全て購入することは無いとしても、例えばDLCシナリオ5体分購入=1GB使用する場合でも、 UMDインストールで1.5GB使用=2GBメモステ7割以上、DL版で2.4GB使用=4GBメモステ必須。 DLC自体の出費はもちろん、メモステの容量と出費にも要注意。 + 配信経緯 2011年9月22日、バトマスMk.2の発売と同日に、第0号も配信されたのだが、 本編に重大なバグが頻発し、さらに第0号のカタログをDLすることで新しいバグが発生する羽目に陥った。 一方、公式ページのDLCの紹介画面では9月29日に第1号の配信予告をしていたが、その後配信予定を取り消し、 全てのDLCの配信の無期延期を告知した。 (バグ・設定ミス・裏技の「アップデートで修正されたバグ」も参照されたし) その後、しばらく音沙汰がない状態となっていたが、10月になってから、DLCの再開は11月中に行う旨を告知し、11月17日になってようやく、本体のver1.01へのアップデートと共に第0号の再配信を行った。 2011年11月17日の再開後、毎週木曜に配信。配信翌日(金曜)に次回号の配信内容が公開される。 (2011年12月29日および2012年1月5日の配信はなく、2012年1月12日に第6号と第7号を同時配信) アップデート 種類 名称 種別 武装ランク 価格 備考 武器 焔刀"神斬丸" 小剣 2/5/7 無料 ・DLCではなくアップデート特典(PlayStation Storeに並んでいない) 第0号 2011年11月17日配信 種類 名称 種別 武装ランク 価格 備考 ムービー アニメ「武装神姫 Moon Angel」 #1 - - 無料 ・ヘッドセンサーユニコーン黒(ヘッド 5/7)(「アーンヴァルMk.2 テンペスタ」の武装)入荷 神姫素体 【Mk.2用】ベイビーラズ(素体) - - ¥600 武装セット 【Mk.2用】ベイビーラズ武装セット (複数) 2/5/7 ¥1000 ・ベイビーラズ固有RA発動に必要・ベイビーラズ固有RA(通常版)入手 神姫素体 【Mk.2用】紗羅檀(素体) - - ¥600 武装セット 【Mk.2用】紗羅檀武装セット (複数) 2/5/7 ¥1000 ・紗羅檀固有RA発動に必要・紗羅檀固有RA(通常版)入手 神姫素体 【Mk.2用】蓮華(素体) - - ¥600 武装セット 【Mk.2用】蓮華武装セット (複数) 1/5/7 ¥1000 ・蓮華固有RA発動に必要・蓮華固有RA(通常版)入手 神姫素体 【Mk.2用】ガブリーヌ(素体) - - ¥600 武装セット 【Mk.2用】ガブリーヌ武装セット (複数) 1/5/7 ¥1000 ・ガブリーヌ固有RA発動に必要・ガブリーヌ固有RA(通常版)入手 神姫素体 【Mk.2用】ラプティアス(素体) - - ¥600 武装セット 【Mk.2用】ラプティアス武装セット (複数) 3/5/7 ¥1000 ・ラプティアス固有RA発動に必要・ラプティアス固有RA(通常版)入手 神姫素体 【Mk.2用】アーティル(素体) - - ¥600 武装セット 【Mk.2用】アーティル武装セット (複数) 2/5/7 ¥1000 ・アーティル固有RA発動に必要・アーティル固有RA(通常版)入手 神姫素体 【Mk.2用】プロキシマ(素体) - - ¥600 武装セット 【Mk.2用】プロキシマ武装セット (複数) 3/5/7 ¥1000 ・プロキシマ固有RA発動に必要・プロキシマ固有RA(通常版)入手 神姫素体 【Mk.2用】マリーセレス(素体) - - ¥600 武装セット 【Mk.2用】マリーセレス武装セット (複数) 3/5/7 ¥1000 ・マリーセレス固有RA発動に必要・マリーセレス固有RA(通常版)入手 武装セット 【Mk.2用】オールベルン武装セット (複数) 3/4/7 ¥1000 ・オールベルン固有RA発動に必要・オールベルン固有RA(通常版)入手 武装セット 【Mk.2用】スタルクリーゲル武装セット (複数) 3/4/7 ¥1000 ・リアパーツはミサイルとしても使用可 コスプレ 【Mk.2用】スクール水着 ボディ 1 ¥500 ・大会追加・【Mk.2用】セーラー服セットを持っているとスク水セーラー服(ボディ 1)が入荷 コスプレ 【Mk.2用】メイド服セット (複数) 1/6 ¥500 ・大会追加 コスプレ 【Mk.2用】セーラー服セット (複数) 1 ¥500 ・大会追加・【Mk.2用】スクール水着を持っているとスク水セーラー服(ボディ 1)が入荷 第1号 2011年11月24日配信 種類 名称 種別 武装ランク 価格 備考 ムービー アニメ「武装神姫 Moon Angel」 #2 - - ¥400 ・LGコレオプテール黒(レッグ 5/7)(「アーンヴァルMk.2 テンペスタ」の武装)入荷 シナリオ ベイビーラズ(シナリオ) - - ¥500 ・ベイビーラズ固有RA(EX版)入手に必要 武装セット スタルクリーゲル妹型・シスターリーゲル武装セット (複数) 6 ¥1000 ・スカートはバズーカとしても使用可・リアパーツはランチャーとしても使用可・大会追加(Mk.2追加シナリオ突入後) コスプレ 浴衣(桃)セット (複数) 6 ¥500 ・大会追加(Mk.2追加シナリオ突入後) 武器 ディチャージ ナックル 2/5/6 ¥200 武器 エレキギターTypeスカル 楽器 1/3/6/7 ¥200 武器 フローティングマイン"ヴェシカ・パイシーズ" 浮遊機雷 1/3/6/7 ¥200 武器 【Mk.2用】ビームクロー"ライノサス" ナックル 5/7 ¥200 武器 【Mk.2用】"ハルバード"大型ミサイル ミサイル 3/5/7 ¥200 武器 【Mk.2用】まんが肉 ロッド 2/5/7 無料 ・「ポモック」の武装 武器 【Mk.2用】子猫球「チーマオクゥ」&子旋牙「チーシャンヤ」 ナックル 5/7 ¥200 ・「マオチャオ リペイントバージョン」の武装 武器 【Mk.2用】レーザーグレネード 爆弾 1/4/7 ¥200 武器 【Mk.2用】フィッシュボーン 小剣 1/5/7 無料 ・「パーティオ」の武装 防具 【Mk.2用】”アポカリプス”リアマウント荷電粒子砲 リアパーツ 3/4/7 ¥200 ・ランチャーとしても使用可 アクセサリー 【Mk.2用】エクステンドブースター"ルミル" アクセサリー 2/4/7 ¥150 第2号 2011年12月1日配信 種類 名称 種別 武装ランク 価格 備考 ムービー アニメ「武装神姫 Moon Angel」 #3 - - ¥400 ・FL016Lガントレット黒(アーム 5/7)(「アーンヴァルMk.2 テンペスタ」の武装)入荷 神姫素体 ムルメルティア(素体) - - ¥600 シナリオ ムルメルティア(シナリオ) - - ¥500 ・ムルメルティア固有RA(EX版)入手に必要 武装セット ムルメルティア武装セット (複数) 3/6/7 ¥1000 ・ムルメルティア固有RA発動に必要・ムルメルティア固有RA(通常版)入手 コスプレ 和三盆セット (複数) 7 ¥500 ・大会追加(Mk.IIシナリオ突入後) 武器 イーブルアイ ダブルナイフ 2/3/7 ¥200 武器 Zel ビームマシンガン 機関銃 6/7 ¥200 ・「ゼルノグラード ベリク」の武装 武器 【Mk.2用】デクレサント 斧 4/5/7 ¥200 ・『武装神姫「プロキシマ」「マリーセレス」購入特典』の武装 武器 【Mk.2用】レーザーショットボーガン ショットガン ショットボーガン 2/3/4/7レーザーボーガン 3/5/7 ¥200 武器 【Mk.2用】大手裏剣"白詰草"(金) 投擲 4/5/7 無料 武器 【Mk.2用】ソウブレード"断慈斬" 大剣 3/5/7 ¥200 武器 【Mk.2用】ウル・サン ハンマー 4/5/7 ¥200 武器 【Mk.2用】ヴァジュラ ダブルナイフ 2/5/7 ¥200 防具 【Mk.2用】リフタングル=ビショット リアパーツ 3/4/7 ¥200 ・ビットとしても使用可 第3号 2011年12月8日配信 種類 名称 種別 武装ランク 価格 備考 ムービー アニメ「武装神姫 Moon Angel」 #4 - - ¥400 ・ロントラシューズパーツ黒(シューズ 5/7)(「アーンヴァルMk.2 テンペスタ」の武装)入荷 シナリオ 紗羅檀(シナリオ) - - ¥500 ・紗羅檀固有RA(EX版)入手に必要 武装セット アラストール武装セット (複数) 7 ¥1000 ・大会追加(Mk.2追加シナリオ突入後) コスプレ パジャマセット (複数) 7 ¥500 ・大会追加 武器 シフォネス ドリル 1/3/5/6 ¥200 武器 パラボラソナー"マポノス" 楽器 2/4/5/7 ¥200 武器 粒子ブラスター"フィンコリー" 粒子ブラスター 2/4/5/6 ¥200 武器 【Mk.2用】プニオーダ ダブルブレード 3/5/7 無料 ・「ポモック」の武装 武器 【Mk.2用】ギュリーノス 大剣 4/5/7 ¥200 ・『武装神姫「ラプティアス」「アーティル」購入特典』の武装 武器 【Mk.2用】FBモデル M16A1アサルトライフル ライフル 3/5/7 ¥200 ・「フォートブラッグ」の武装 武器 【Mk.2用】サキソフォン 楽器 3/5/7 ¥200 武器 【Mk.2用】D(デリンジャー)・イーグル ハンドガン 3/5/7 ¥200 ・「パーティオ プロトタイプバージョン」の武装 武器 【Mk.2用】お注射器 槍 1/4/7 無料 防具 【Mk.2用】ねこみみ ヘッド 1/4/7 ¥150 アクセサリー 【Mk.2用】シャックル&ブラケット アクセサリー 2/4/7 ¥150 第4号 2011年12月15日配信 種類 名称 種別 武装ランク 価格 備考 ムービー アニメ「武装神姫 Moon Angel」 #5 - - ¥400 ・LS9レーザーソード黒(大剣 5/7)(「アーンヴァルMk.2 テンペスタ フルアームズパッケージ」の武装)入荷 神姫素体 飛鳥(素体) - - ¥600 シナリオ 飛鳥(シナリオ) - - ¥500 ・飛鳥固有RA(EX版)入手に必要 武装セット 飛鳥武装セット (複数) 3/6/7 ¥1000 ・飛鳥固有RA発動に必要・飛鳥固有RA(通常版)入手 コスプレ 幼稚園セット (複数) 3 ¥500 ・大会追加(Mk.2追加シナリオ突入後) 武器 エア パイルバンカー 1/3/5/7 ¥200 武器 ランドグリーズ ライフル 1/7 ¥200 ・「アルトレーネ ヴィオラ」の武装 武器 【Mk.2用】BC036型対物バズーカ:通称『アトミック・ジャベリン』 バズーカ 3/5/7 ¥200 武器 【Mk.2用】ビームガトリング"スペシオーサ" ガトリング 4/5/7 ¥200 武器 【Mk.2用】FL015 ハイパーカスタム 斧 3/4/7 無料 ・「ヴァローナ」の武装 武器 【Mk.2用】星槍"レゴール" 槍 3/5/7 ¥200 武器 【Mk.2用】光子縮退砲"被虐の女神" ランチャー 4/5/7 ¥200 武器 【Mk.2用】メルテュラーM7速射拳銃 ハンドガン 3/5/6/7 ¥200 ・「ムルメルティア」の武装 防具 【Mk.2用】フローティングマイン・スプリンクラー リアパーツ 2/4/7 ¥200 ・浮遊機雷としても使用可 第5号 2011年12月22日配信 種類 名称 種別 武装ランク 価格 備考 ムービー アニメ「武装神姫 Moon Angel」 #6 - - ¥400 ・LSHアームレット黒(アクセサリー 5/7)(「アーンヴァルMk.2 テンペスタ」の武装)入荷 シナリオ 蓮華(シナリオ) - - ¥500 ・蓮華固有RA(EX版)入手に必要 コスプレ Dixies制服セット (複数) 4 ¥500 ・元ネタは「ラブプラス」・大会追加(Mk.2追加シナリオ突入後) 武器 ラキシス ショットガン 1/7 ¥200 武器 テバイ 浮遊機雷 1/4/6/7 ¥200 武器 【Mk.2用】レーヴァテイン 小剣 3/5/7 ¥200 武器 【Mk.2用】マジカルステッキ ロッド 1/5/7 無料 武器 【Mk.2用】アルヴォPDW11+アルヴォGB1ガンマウントブレイド 機関銃 4/5/7 ¥200 ・「ウェルクストラ」の武装 武器 【Mk.2用】PTL-01 ウィンディツインズ ダブルナイフ 2/5/7 無料 ・「パーティオ」の武装 武器 【Mk.2用】インターメラル 超硬タングステン鋼芯 パイルバンカー 3/5/7 ¥200 ・「ムルメルティア」の武装 武器 【Mk.2用】クリスタルドリル ドリル 3/5/7 ¥200 防具 スパンゲンカウル ヘッド 1/3/5/6 ¥200 ・「アーク ストラダーレ」「アーク 再販バージョン」の武装 防具 サラードカウル ヘッド 2/3/4/7 ¥200 ・「イーダ ストラダーレ」「イーダ 再販バージョン」の武装 防具 氷の翼+氷の尾 リアパーツ 2/3/5/7 ¥200 防具 【Mk.2用】ねこしっぽ リアパーツ 1/4/7 ¥150 第6号 2012年1月12日配信 種類 名称 種別 武装ランク 価格 備考 ムービー アニメ「武装神姫 Moon Angel」 #7 - - ¥400 ・RU・シンベタラス改黒(リアパーツ 5/7)(「アーンヴァルMk.2 テンペスタ フルアームズパッケージ」の武装)入荷 神姫素体 ジュビジー(素体) - - ¥600 シナリオ ジュビジー(シナリオ) - - ¥500 ・ジュビジー固有RA(EX版)入手に必要 武装セット ジュビジー武装セット (複数) 3/6/7 ¥1000 ・ジュビジー固有RA発動に必要・ジュビジー固有RA(通常版)入手 武器 アストロラーベ ロッド 1/3/6 ¥200 武器 フォルネウス ガトリング 2/6 ¥200 第7号 2012年1月12日配信 種類 名称 種別 武装ランク 価格 備考 ムービー アニメ「武装神姫 Moon Angel」 #8 - - ¥400 ・FL016チェストガード黒(ボディ 5/7)(「アーンヴァルMk.2 テンペスタ」の武装)入荷 シナリオ ガブリーヌ(シナリオ) - - ¥500 ・ガブリーヌ固有RA(EX版)入手に必要 武装セット キュクノス武装セット (複数) 7 ¥1000 ・大会追加 コスプレ Yシャツ ボディ 6 ¥500 ・大会追加 武器 レイディアントジャベリン 槍 2/3/5/7 ¥200 武器 キントキ ハンマー 2/5/6 ¥200 武器 粒子ブラスター"パワーズ" 粒子ブラスター 1/3/5/7 ¥200 防具 ツイン砲"アンドラステ" リアパーツ 3/7 ¥200 ・バズーカとしても使用可 第8号 2012年1月19日配信 種類 名称 種別 武装ランク 価格 備考 ムービー アニメ「武装神姫 Moon Angel」 #9 - - ¥400 ・LC7レーザーキャノン黒(ランチャー 5/7)(「アーンヴァルMk.2 テンペスタ フルアームズパッケージ」の武装)入荷 神姫素体 ジルダリア(素体) - - ¥600 シナリオ ジルダリア(シナリオ) - - ¥500 ・ジルダリア固有RA(EX版)入手に必要 武装セット ジルダリア武装セット (複数) 3/6/7 ¥1000 ・ジルダリア固有RA発動に必要・ジルダリア固有RA(通常版)入手 武器 プロケッラ ダブルブレード 2/3/6/7 ¥200 ・「ウェスペリオー」の武装 武器 バトルドアシャトル ミサイル 1/2/6/7 ¥200 BGM BGM「No Way To Escape」 - - ¥100 ・「武装神姫 BATTLE RONDO」で初出 第9号 2012年1月26日配信 種類 名称 種別 武装ランク 価格 備考 ムービー アニメ「武装神姫 Moon Angel」 #10 - - ¥400 ・手作りの髪飾り(ヘッド 7)入荷 神姫素体 ★アーンヴァルMk.2黒(素体) - - 無料 アニメ「武装神姫 Moon Angel」 #1-10すべて購入後にDL可能となる シナリオ ラプティアス(シナリオ) - - ¥500 ・ラプティアス固有RA(EX版)入手に必要 武装セット 侍剣士武装セット (複数) 7 ¥1000 ・大会追加 コスプレ 体操服セット (複数) 3 ¥500 ・大会追加 武器 VGスラッシャー 大剣 2/4/7 ¥200 ・「ラプティアス エアドミナンス」の武装 武器 ボーンスィクル 斧 2/4/7 ¥200 武器 グレネード"タスラム" 爆弾 1/3/5/6 ¥200 武器 ラドン ビット 3/4/6/7 ¥200 BGM BGM「Angels In The Sky」 - - ¥100 ・「武装神姫 BATTLE RONDO」で初出 第10号 2012年2月2日配信 種類 名称 種別 武装ランク 価格 備考 神姫素体 ヴェルヴィエッタ(素体) - - ¥600 シナリオ ヴェルヴィエッタ(シナリオ) - - ¥500 ・ヴェルヴィエッタ固有RA(EX版)入手に必要 武装セット ヴェルヴィエッタ武装セット (複数) 3/5/7 ¥1000 ・ヴェルヴィエッタ固有RA発動に必要・ヴェルヴィエッタ固有RA(通常版)入手 武器 エレクトロンハンマー ハンマー 2/4/7 ¥200 武器 SR108改ビームスナイパーライフル ライフル 4/6 ¥200 BGM BGM「Vintage Revenge」 - - ¥100 ・「武装神姫 BATTLE RONDO」で初出 第11号 2012年2月9日配信 種類 名称 種別 武装ランク 価格 備考 シナリオ アーティル(シナリオ) - - ¥500 ・アーティル固有RA(EX版)入手に必要 コスプレ きらめき高校制服セット (複数) 4 ¥500 ・元ネタは「ときめきメモリアル」・大会追加 武器 スカルシムノロッド ロッド 3/4/7 ¥200 武器 ドレッドイーター ランチャー 3/7 ¥200 ・「アーティル フルバレル」の武装 武器 フローティングマイン"プワソン・ダヴリル" 浮遊機雷 2/3/5/7 ¥200 防具 ローレライ・マスクパーツ ヘッド 2/3/4/5 ¥200 ・「エウクランテ 電撃ホビーマガジンオリジナルカラーバージョン」「エウクランテ 再販バージョン」の武装 防具 メロウ・BCDユニット ボディ 1/3/6/7 ¥200 ・「イーアネイラ 電撃ホビーマガジンオリジナルカラーバージョン」の武装 防具 フローティングマイン2nd リアパーツ 2/3/4/6 ¥200 ・浮遊機雷としても使用可 BGM BGM「Ready Go!」 - - ¥100 ・「武装神姫 BATTLE RONDO」で初出 第12号 2012年2月16日配信 種類 名称 種別 武装ランク 価格 備考 神姫素体 リルビエート(素体) - - ¥600 シナリオ リルビエート(シナリオ) - - ¥500 ・リルビエート固有RA(EX版)入手に必要 武装セット リルビエート武装セット (複数) 3/5/7 ¥1000 ・リルビエート固有RA発動に必要・リルビエート固有RA(通常版)入手 武器 ラーズグリーズ ダブルナイフ 3/5/7 ¥200 ・「アルトアイネス ローザ」の武装 武器 ドラゴンキャノン2nd ガトリング 4/7 ¥200 BGM BGM「Modeling」 - - ¥100 ・「武装神姫 BATTLE RONDO」で初出 第13号 2012年2月23日配信 種類 名称 種別 武装ランク 価格 備考 シナリオ プロキシマ(シナリオ) - - ¥500 ・プロキシマ固有RA(EX版)入手に必要 武装セット フブキ弐型武装セット (複数) 7 ¥1000 ・大会追加 コスプレ 伝説のワンピース ボディ 6 ¥500 ・大会追加 武器 ディアディ・ヘレニコル ドリル 1/2/4/7 ¥200 武器 ブラックネッソス ランチャー 2/7 ¥200 ・「プロキシマ スピネル」の武装 武器 粒子ブラスター"アルレシャ" 粒子ブラスター 2/4/6/7 ¥200 BGM BGM「il・le・gal」 - - ¥100 ・「武装神姫 BATTLE RONDO」で初出 第14号 2012年3月1日配信 種類 名称 種別 武装ランク 価格 備考 神姫素体 オールベルン(素体) - - ¥600 シナリオ オールベルン(シナリオ) - - ¥500 ・オールベルン固有RA(EX版)入手に必要 コスプレ スクール水着(白) ボディ 3 ¥500 ・大会追加・【Mk.2用】セーラー服セットを持っているとスク水セーラー服白(ボディ)が入荷 武器 ジェネシスダブルブレイド ダブルブレード 1/4/5/7 ¥200 武器 デルピュネ 機関銃 3/7 ¥200 武器 イルダーナ ショットガン 2/7 ¥200 BGM BGM「No Place To Hide」 - - ¥100 ・「武装神姫 BATTLE RONDO」で初出 第15号 2012年3月8日配信 種類 名称 種別 武装ランク 価格 備考 シナリオ マリーセレス(シナリオ) - - ¥500 ・マリーセレス固有RA(EX版)入手に必要 武装セット ミズキ弐型武装セット (複数) 7 ¥1000 ・大会追加 武器 ブラーフミーロッド ロッド 2/5/7 ¥200 武器 メイルストロムソード 大剣 1/3/7 ¥200 ・「マリーセレス レムリア」の武装 武器 グレネード"クワトロタスラム" 爆弾 2/4/5/7 ¥200 武器 リップルレーザービット ビット 2/4/5/7 ¥200 BGM BGM「Next Stages」 - - ¥100 ・「武装神姫 BATTLE RONDO」で初出 第16号 2012年3月15日配信 種類 名称 種別 武装ランク 価格 備考 神姫素体 ジールベルン(素体) - - ¥600 シナリオ ジールベルン(シナリオ) - - ¥500 ・ジールベルン固有RA(EX版)入手に必要 武装セット ジールベルン武装セット (複数) 3/4/7 ¥1000 ・ジールベルン固有RA発動に必要・ジールベルン固有RA(通常版)入手 コスプレ ウエディングドレスセット (複数) 7 ¥1000 ・大会追加 BGM BGM「Treasure Island」 - - ¥100 ・「武装神姫 BATTLE RONDO」で初出 プロダクトコード 関連商品などに付属するプロダクトコードで入手できるDLC。 このDLCは各号のカタログデータがなくても使用可能。 種類 名称 種別 武装ランク 付属商品 発売日 防具 ポリタンリュック リアパーツ 6 【書籍】電撃PlayStation Vol.500 2011-08-11 防具 黒き翼 リアパーツ 3/4/6 【ゲーム】BATTLE MASTERS Mk.2 UMD初回生産特典 2011-09-22 防具 Zel MMシールド シールド 3/5/7 【フィギュア】ゼルノグラード ベリク(コナミスタイル限定) 2011-10-06 武器 FB BSM ビームガン ハンドガン 2/4/5/6 【フィギュア】フォートブラッグ ダスク(コナミスタイル限定) 2011-10-06 武器 ギュリーノス・ダーク 大剣 7 【書籍】武装神姫BATTLE MASTERS Mk.2 ザ・コンプリートガイド 2011-10-08 武器 プチマスィーンズ重装型 ビット 7 【書籍】武装神姫アーカイブ 2011-11-11 お会計 言うまでもなく全て定価で購入した場合の計算である。 「私のマスターなら当然ですぅ(はぁと)」byマリーさん + 消費税5%価格(2011年9月22日〜2014年3月31日) 消費税5%価格(2011年9月22日〜2014年3月31日) 全DLC 単価 個数 総価 備考 ¥0 11 ¥0 武器×8 神姫素体×1 ムービー×1 カタログ×1 ¥100 9 ¥900 BGM×9 ¥150 4 ¥600 防具×2 アクセサリー×2 ¥200 72 ¥14,400 武器×62 防具×10 ¥400 9 ¥3,600 ムービー×9 ¥500 29 ¥14,500 シナリオ×16 コスプレ×13 ¥600 16 ¥9,600 神姫素体×16 ¥1,000 24 ¥24,000 武装セット×23 コスプレ×1 合計 ¥67,600 DLC×174 旧DLC分(無印DLC全購入済マスターが免除される分) 単価 個数 総価 備考 ¥0 8 ¥0 武器×8 ¥150 4 ¥600 防具×2 アクセサリー×2 ¥200 25 ¥5,000 武器×22 防具×3 ¥500 3 ¥1,500 コスプレ×3 ¥600 8 ¥4,800 神姫素体×8 ¥1,000 10 ¥10,000 武装セット×10 合計 ¥21,900 DLC×58 新DLC分(無印DLC全購入済マスターが購入すべき分) 単価 個数 総価 備考 ¥0 3 ¥0 神姫素体×1 ムービー×1 カタログ×1 ¥100 9 ¥900 BGM×9 ¥200 47 ¥9,400 武器×40 防具×7 ¥400 9 ¥3,600 ムービー×9 ¥500 26 ¥13,000 シナリオ×16 コスプレ×10 ¥600 8 ¥4,800 神姫素体×8 ¥1,000 14 ¥14,000 武装セット×13 コスプレ×1 合計 ¥45,700 DLC×116 ちなみに… ゲーム本編(無印)= ¥2,300 ゲーム本編(Mk.2)= ¥4,800 + 消費税8%価格(2014年4月1日〜2019年9月30日) 消費税8%価格(2014年4月1日〜2019年9月30日) 全DLC 単価 個数 総価 備考 ¥0 11 ¥0 武器×8 神姫素体×1 ムービー×1 カタログ×1 ¥103 9 ¥927 BGM×9 ¥154 4 ¥616 防具×2 アクセサリー×2 ¥205 72 ¥14,760 武器×62 防具×10 ¥411 9 ¥3,699 ムービー×9 ¥514 29 ¥14,906 シナリオ×16 コスプレ×13 ¥617 16 ¥9,872 神姫素体×16 ¥1,028 24 ¥24,672 武装セット×23 コスプレ×1 合計 ¥69,452 DLC×174 旧DLC分(無印DLC全購入済マスターが免除される分) 単価 個数 総価 備考 ¥0 8 ¥0 武器×8 ¥154 4 ¥616 防具×2 アクセサリー×2 ¥205 25 ¥5,125 武器×22 防具×3 ¥514 3 ¥1,542 コスプレ×3 ¥617 8 ¥4,936 神姫素体×8 ¥1,028 10 ¥10,280 武装セット×10 合計 ¥22,499 DLC×58 新DLC分(無印DLC全購入済マスターが購入すべき分) 単価 個数 総価 備考 ¥0 3 ¥0 神姫素体×1 ムービー×1 カタログ×1 ¥103 9 ¥927 BGM×9 ¥205 47 ¥9,635 武器×40 防具×7 ¥411 9 ¥3,699 ムービー×9 ¥514 26 ¥13,364 シナリオ×16 コスプレ×10 ¥617 8 ¥4,936 神姫素体×8 ¥1,028 14 ¥14,392 武装セット×13 コスプレ×1 合計 ¥46,953 DLC×116 ちなみに… ゲーム本編(無印)= ¥2,365 ゲーム本編(Mk.2)= ¥4,937 - 消費税10%価格(2019年10月1日〜) 消費税10%価格(2019年10月1日〜) 全DLC 単価 個数 総価 備考 ¥0 11 ¥0 武器×8 神姫素体×1 ムービー×1 カタログ×1 ¥105 9 ¥945 BGM×9 ¥157 4 ¥628 防具×2 アクセサリー×2 ¥209 72 ¥15,048 武器×62 防具×10 ¥419 9 ¥3,771 ムービー×9 ¥524 29 ¥15,196 シナリオ×16 コスプレ×13 ¥628 16 ¥10,048 神姫素体×16 ¥1,047 24 ¥25,128 武装セット×23 コスプレ×1 合計 ¥70,764 DLC×174 旧DLC分(無印DLC全購入済マスターが免除される分) 単価 個数 総価 備考 ¥0 8 ¥0 武器×8 ¥157 4 ¥628 防具×2 アクセサリー×2 ¥209 25 ¥5,225 武器×22 防具×3 ¥524 3 ¥1,572 コスプレ×3 ¥628 8 ¥5,024 神姫素体×8 ¥1,047 10 ¥10,470 武装セット×10 合計 ¥22,919 DLC×58 新DLC分(無印DLC全購入済マスターが購入すべき分) 単価 個数 総価 備考 ¥0 3 ¥0 神姫素体×1 ムービー×1 カタログ×1 ¥105 9 ¥945 BGM×9 ¥209 47 ¥9,823 武器×40 防具×7 ¥419 9 ¥3,771 ムービー×9 ¥524 26 ¥13,624 シナリオ×16 コスプレ×10 ¥628 8 ¥5,024 神姫素体×8 ¥1,047 14 ¥14,658 武装セット×13 コスプレ×1 合計 ¥47,845 DLC×116 ちなみに… ゲーム本編(無印)= ¥2,409 ゲーム本編(Mk.2)= ¥5,028 + 税抜価格 税抜価格 KONAMIがPlayStation Storeに登録している税抜価格は下表最左列の通り。 発売当時の消費税5%でキリ値になるよう調整された価格となっている。 消費税n%分を足して小数点第一位で四捨五入した値が販売価格となる。 税抜価格 消費税5%価格初期価格 消費税8%価格2014年4月1日改定価格 消費税10価格%2019年10月1日改定価格 備考 ¥0 ¥0 ¥0 ¥0 ¥0 ¥0 ¥0 ¥95 ¥99.75 ¥100 ¥102.6 ¥103 ¥104.5 ¥105 ¥143 ¥150.15 ¥150 ¥154.44 ¥154 ¥157.3 ¥157 ¥190 ¥199.5 ¥200 ¥205.2 ¥205 ¥209 ¥209 ¥381 ¥400.05 ¥400 ¥411.48 ¥411 ¥419.1 ¥419 ¥476 ¥499.8 ¥500 ¥514.08 ¥514 ¥523.6 ¥524 ¥571 ¥599.55 ¥600 ¥616.68 ¥617 ¥628.1 ¥628 ¥952 ¥999.6 ¥1,000 ¥1,028.16 ¥1,028 ¥1,047.2 ¥1,047 ¥2,190 ¥2,299.5 ¥2,300 ¥2,365.2 ¥2,365 ¥2,409 ¥2,409 ゲーム本編(無印) ¥4,571 ¥4,799.55 ¥4,800 ¥4,936.68 ¥4,937 ¥5,028.1 ¥5,028 ゲーム本編(Mk.2)
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2833.html
ぶそしき! これから!? 第0話 『トモダチ』 0-4 「ようし! 行くぞーー!!」 気合を入れて少年は自転車をこぐ。 一人今日から新顔として混じる少年は、学校で今まで何度もしたように、担任の先生に促されて新しいクラスメイトにあいさつし、質問責めに合う。 つつがなく学校を終わらせ、家に戻る。 帰り道に、銀行のキャッシュコーナーで自身の口座から貯めていたお年玉とおこづかいを引き落とす。 武装神姫購入のための保護者同意書は、昨日の夜に仕事から帰ってきた父親に頼んだら、仕事で疲れているのにすぐに書いてくれた。 武装神姫購入のための準備は全て整っている。 「着いた!」 少年の目的地は神姫センターではなく、おもちゃ屋スターフィールドだ。 新品にはさすがに手が届かないが、ここの中古なら何とか手が届く。 「いらっしゃい」「いらっしゃーい」 店に入ると、2つの声に声かけされる。 走らず、しかし足早に歩いて目的の棚の前に移動する。 ふと周りを見る。 (他のお客は……) 今は店内にいるお客は少年だけだった。 「よし」 目的のものを確認、手に取り、足早にカウンターに向かう。 「こ、これお願いします。あ、保護者同意書もあります」 緊張で手と声が少し震える。 「あ、昨日来てくれたお客様だ。この娘のことを気に入ってくれたんだね」 カウンターの上に、昨日説明してくれたロングの青髪に眼鏡をかけた神姫セラフィルフィスがいた。 「保護者同意書を確認させてもらっていいかな」 「はい、これ」 店長と思しき男性が穏やかな口調で促す。 少年は保護者同意書を渡して確認してもらう。 「……うん、問題ないね。それでは――お会計○○○○○円になります」 店長と思しき男性に今まで持ったことのなかった枚数の万札を渡す。 お釣りをもらい、袋に入った自分の神姫の箱を手に持つ。 「おめでとう。新しいマスターさん。良いマスターになってあげてね」 セラフィルフィスが新しいマスターを祝福する。 「あ――や、やった!」 気づき、少し呆然としていた少年は思わず飛び上がって喜んでいた。 「喜んでいるところ悪いんだけど、お買い上げ後のサービスがあるんだ。説明良いかな?」 「あ、はい……」 飛び上がって喜んだところを見られ、少年は恥ずかしい気持ちになる。 店長と思しき男性とセラフィルフィスの温かく見守るような笑顔が、なぜかよりいたたまれない気持ちにさせる。 「昨日も説明させてもらったけど、素体をお買い上げのお客様には素体のリペイントサービスをしてるよ」 「一応、素体のパターン表は……見本どこだったかな」 セラフィルフィスがサービスの説明をしたのを気にすることなく、店長と思しき男性が素体のパターンが書かれた紙を探す。 「あ、店長。素体パターンの見本なら、昨日ハーティアがリペイントする時に持って行ってたよ。取ってくるね」 少年が聞き覚えのある声がカウンターの奥から聞こえる。しばらくして…… 「ハーティア。お客様が見るから素体パターン表持っていくね」 「あ、悪い。マリーベル」 「――はい、店長。あ! 昨日のお客様」 パターン表を持って、トテトテと走ってきたマリーベルが少年に気づく。 店長に持ってきたパターン表を渡し、ペコリと少年にお辞儀する。 「ありがとマリーベル――と、これはいいよ」 受け取ったパターン表の内の何枚かを、店長はマリーベルに返す。 「素体の色を入れ替えるだけでもいいし、何か模様を変えたり入れたりとかもできるよ」 店長が何枚かの素体のパターン表を佐伯少年に見せる。 そこには各種の色や模様、全身を覆うスーツタイプから肌色の見えるレオタードタイプなどがある。 「う~ん、やっぱり――」 「わわ!?」 悲鳴が聞こえ、思わずそちらに視線が行く。 そこには、どこかにパターン表を引っかけたのか、転んだのかパターン表の下でジタバタするマリーベルの姿があった。 すぐにセラフィルフィスが助けに行く。 ちなみにその時、パターン表の一部がめくれて見えていた。 肌色分が多いパターンだった。 「どうだい、決まったかな」 何事もなかったかのように、笑顔で店長が促す。 「あ、はい。ええと……そうだ。髪を赤くしてもらうことってできますか。 素体のパターンは……これでお願いします」 「髪のリペイントもできるよ。どんな赤色がいいかな」 各種の色が載った表を見せて、店長が促す。 佐伯少年は望む色を指差し、それでオーダーする。 「注文は以上かな。少々時間をもらうよ。 ハーティア、素体のリペイントをするよ。素体パターンはこれで、髪を赤に染める。用意してくれ」 「オッケー。任せろ!」 黒髪の神姫ハーティアがカウンターの奥の部屋から勢い良く顔を出し、威勢良く声をあげる。 少年の神姫が箱から出され、奥の部屋に消える。 その間、少年は自身の神姫のことが気になり、パーツの棚を見に行ったりもすることなく、カウンターの奥の部屋を見ながら待ち続ける。 ■ ■ ■ しばらくして、少年の希望通りに染められた神姫が奥の部屋から姿を現す。 「これで良かったかい?」 「は、はい! もちろん!」 尋ねる店長に対して即答する。 「次はセットアップと起動だね。これもサービスで手伝うけど、どうかな?」 いつの間にか戻ってきたセラフィルフィスが次のサービスを提案する。 「あ、お願いします」 ■ ■ ■ 少年は店長やセラフィルフィスに教えられたとおりに登録作業を行っていく。 「ええと、これをこうして…………あ、動いた」 『オーナー情報を登録してください』 「さ、佐伯友大(さえき ともひろ)。10歳」 『声紋認識登録中……終了。この神姫の名称を登録してください』 ふと、考える。 自分の神姫に付ける名前。 昨日のうちに幾つか考えていた案の中から1つの名前を付ける。 「ヒイロ。君の名前はヒイロだ」 『……この神姫の名称はヒイロです。あなたをどのようにお呼びすれば良いですか』 「マスターって呼んでよ」 無難な呼び方にする。 『了解しました。あなたのことはマスターとお呼びします――登録作業を終了します』 クレイドルで眠っていた少年の神姫が目を覚ます。その瞳は髪と同じ鮮やかな赤だ。 「初めましてマスター。オレはMagic Market社製セイレーン型MMSエウクランテのヒイロだ。よろしく頼むぜ」 ニヒヒとした笑みを浮かべて友大の神姫ヒイロがあいさつをする。 言動が少しばかり荒っぽく、そのせいか少年じみた印象を受ける。 「よ、よろしく!」 喜ぶ友大少年。しかしその後ろで―― 「ボス。これって……」 「ああ。おそらく残ってるね、前のが」 ――顔を見合わせる店長と神姫の姿があった。 ――この日この時、友大は神姫のマスターになった ――――To Be Continued☆ 前へ / 続く トップページ
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2362.html
ダゴンちゃん敗北す ダゴンちゃん戦記 オーナーの私がこう言っては何だが、ダゴンちゃんは強い。 今まで26戦26勝。 ぶっちゃけ無敵街道爆進中だ。 それもこれも、機械マニアの姉に改造してもらった装備のおかげ。 見た目こそ普通のマリーセレスだが、装甲防御と自動攻撃能力は現行神姫の最先端を行く性能だ。 下位の神姫はもとより中位の神姫も殆ど相手にならない。 強さを求めるオーナーにとっては、最上級の武装神姫だと言っても過言ではないはず。 「問題は。私が欲しかったのは、着せ替えして遊べる神姫だったって事かしら?」 ところがあのタコ、服には全く興味を示さないでやんの。 可愛いワンピも、豪華なドレスも、背徳的なゴシックも―――。 「服とかはいい、お前の罪を数えるのだ」 とか言って着てくれなかったし。 「あーあ。黙ってればすっごい可愛いんだけどなぁ、ダゴンちゃん」 人間で言ったら、100人中100人が美少女と評して止まないだろう容姿だ。 神姫は赤壁を初めとした、ごく一部を除いて美少女揃いなのだが、マリーセレスの魅力は頭一つ飛び出ていると私は思う。 カナン神話は水の豊穣神から名を貰ったダゴンちゃんは、数あるマリーセレスの中から選びぬいた特上美少女だ。 少なくともこの子以上に可愛い神姫を私は知らない。 親馬鹿じゃないわよ? ホントに可愛いんだから。 口さえ開かなきゃ。 あと変な事しなければ。 「はぁ。着てくれないと分っていても、買ってきてしまう可愛いオヨ服」 朝一でゲットした本日の購入物はスクールスタイル。 ブレザー一式と上に着るコート。 ソックスやローファ等も完備した、正に至上のコスチューム。 「ただいま~、ダゴンちゃん居る?」 ……。 玄関開けても返事は無い。 休日なので姉は寝ているのだろう。 あの姉、機械弄りは神懸っているが、それ以外のあらゆる才能を神に剥奪された一種のダメ人間だ。 料理一つまともに出来ないが、料理マシンを作って料理を作らせたらやたら美味かったのでムカついた。 まぁあの姉はいい。 毒にもならんが薬にもならん。 問題はダゴンちゃんだ。 アレは喩えるなら致死量をはるかに越えた猛毒だ。 はんどるびーけあふりーである。 そもそもあのタコ―――。 「べちゃり」 「―――うぎゃぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」 何か今べちゃって!! べちゃって!! 首筋に何か落ちてきた!! へばりついた!! 「孤独を愛するあまり孤独死しそうでした~」 「やはり貴様かぁー!!」 首筋から吸着機でへばり付いてたダゴンちゃんを引っぺがして床に叩きつける。 乱暴とか言う無かれ。 コイツ、べちゃっとか床に張り付いて全然応えてないし。 「プルプル。私は悪いマリーセレスじゃないよ?」 「かなりギリギリ、グレーゾーンよ!!」 「寂しくて死ぬかと思たですし」 「兎ってガラ?」 「ダゴンちゃん触手です」 はいはい、そうでした。 クラゲ型かと勘違いしてたのは私ですよ。 「…いや、ほら。クラゲ可愛くない?」 「イマイチですかもー」 「可愛いと思うんだけどね」 水族館でクラゲの水槽前に一日居ても飽きないし。 「虚しい青春送てますのねー」 「虚しくないよクラゲ? いやほら、可愛いは正義じゃない!?」 「んー、微妙ですかもー」 そう言って壁にへばりつき、緩慢に登って行くダゴンちゃん。 「それではますたーも落ち着いた所で再会のハグを~」 「せんでいいわ!!」 天井から奇襲するのは敵相手だけにして欲しい。 「それより新しい服を勝って来―――」 「嫌(や)ですー」 「―――って早っ!!」 ぴゅーっと走り去るテンタクルス。 そんなに早く移動できたのか。 あと如何でもいいけど、壁から降りろ。 「ホントにあの子は仕方の無い」 だが、嫌がるものを無理強いさせるのもアレなので、姉さん起こして早めのお昼にするとしよう。 ◆ 「水の中は落ち着くですしー」 水中にたゆたい安息を得るダゴンちゃん。 神姫にとって水の張ってあるお風呂は格好のプールだ。 水中戦の練習からレジャーまでお手軽に楽しめる。 「ふわふわ。とってもいい気分ですかも」 まどろみの中で、自我が拡大してゆく。 「このまま世界征服とかできるかも知れぬです」 えらくすごい方向に拡大していた。 「でもめんどいですし、明日にするですよ」 そして早々に救われる世界。 ダゴンちゃんはゆらゆらと水中を漂う。 「このままますたーがお風呂に入って来るのを待つですねー」 武装神姫は大概そうだろうが、ダゴンちゃんも例に漏れずマスターが大好きである。 四六時中へばり付いていたい位だが、何故かマスターはへばりつくと絶叫して引っぺがしにかかる。 もしくはへばりつく前に阻止されるか、だ。 ならばへばりつくには如何したらいいか? 答えは一つ。 マスターの意識していない時に、有無を言わさずへばり付いてしまえばいいのだ。 「湯船に入ってきたらペッタリするですよー」 ワクワク楽しみ。 マスター大好き。 ダゴンちゃんに悪意は無い。 あるのはただ、(あらぬ方向に行き過ぎた)愛だけである。 「ふわふわポカポカ気持ちいいですし」 人肌の温かさは好きだ。 もっとマスターにペッタリしたい。 「早くますたー来ないかな?」 ぬくぬく。温か。 「そう言えば来月から海ステージ解禁ですねー」 陸地は水没したビル群の屋上のみと言う素敵ステージだ。 天海では冷遇がちな、空戦型神姫や水中型神姫にとっては待ち望んでいた戦場でもある。 「ますたー連れて行(い)てくれるでしょかー」 機会があれば件の海ステージで熱闘を繰り広げてもいい。 戦うのは特に好きでもないが、戦場の空気は好きなのだ。 あの、えも言われぬ緊張感はオーナーさんには分るまい。 「あー。でも最近はそうでも無いですかも」 ライドオンシステムとか有るらしいし。 「ますたーにライドオンしてもらうのもいいですかもー」 ぐつぐつ。 マスターと一心同体になるのは、何だか少し恥ずかしい。 「ほっぺ赤くなりそですよー」 水面から顔だけ出して、ぷしゅーと口から湯気吐くダゴンちゃん。 なんだかとっても身体が火照る。 「むにー、なんだか意識がもーろーとして来たかもですしー」 熱い。 水面がぐらぐら揺れている。 「もーだめ」 夢現(ゆめうつつ)の狭間で、ダゴンちゃんは自らの意識を手放した。 ◆ 「ぎゃぁーーーーーーーーーーーっ!! ダゴンちゃんがお風呂で煮えてるぅーーーーーーーーー!!」 湊の絶叫が貴宮家の風呂場に響き渡ったのはそれから一時間後だった。 対戦成績 引き摺りこむ深海聖堂:ダゴンちゃん。 VS姉ちゃん:はいぼく。設定温度50度は、既にお風呂じゃないとおもう。 ダゴンちゃん敗北す・完!! 貴宮家のお風呂は台所から遠隔操作で給湯、過熱ができます。 そして姉ちゃんは熱いお風呂が好き。 -
https://w.atwiki.jp/nekokonomasuta/pages/8.html
【武装神姫 MMS,Type RABBIT】 【WAFFEBUNNY】 「任務……完了」 戦場と言う名の地獄を潜り抜けてきた心は何を思うのか レンズの奥の決して見える事の無い瞳は、何を写すのか 黙々と任務を完遂する彼女たち、ある者は不幸にも生き延び、再び地獄に舞い戻り、ある者は死に、地獄へと突き落とされる 戦場を、兎が草原を飛跳ねるが如く、駆け抜ける 『兎型MMS ヴァッフェバニー』 ヴァッフェバニーはハウリン、マオチャオと共に第二弾として発売された神姫だ、 特殊部隊の兵士の様な佇まいの通り、強襲任務やゲリラ戦を得意とする。中~近距離の射撃戦に置いてその能力を発揮するが、フォービーブレイドによる白兵戦能力も高く、オールラウンダーに近い特性を持つ。 またサバイビバリティ能力が極めて高いのが特徴で、戦闘時の生存性に優れている。 装甲は極端に厚い箇所も無いが薄い箇所も少なく、安定した防御能力を誇り、かつ運動性、柔軟性はトップクラスと言える。 【基本能力】 ヴァッフェバニーは白兵戦闘のプロフェッショナルである。 そのため戦闘基本値に以下の修正を得る。 【射撃基本値】(+3) 【格闘基本値】(+3) 【回避基本値】(+3) 【特殊】射程10以下の敵からの射撃攻撃【威力】(-1) 【技能】 ヴァッフェバニーはキャラクター製作時に、以下のリストから技能を3つ習得できる。 また経験を積んでキャラクターレベルが上昇した場合、3で割り切れるレベル(3,6,9,12……)に到達する度、新しい特殊技能をひとつ、修得できる。 ヴァッフェバニー 技能リスト 《追加HP》 《一斉発射》 《ウェポン習熟》 《緊急回避》 《逃走》 《シールドブロック》 《追加SP》 《反射神経》 《連携攻撃》 《タフネス》 《突撃》 《不死身》 《SP回復》 《鉄壁》 《間接砲撃》 《狙撃》 《待機攻撃》 《複数目標攻撃》 《ステルス》 《掃射攻撃》 《回避フォーメーション》 《高速移動フォーメーション》 《速攻フォーメーション》《集中砲火フォーメーション》 《防御フォーメーション》 《砲撃フォーメーション》 【基本性能】 【射撃修正】(+1) 【センサー性能】(+2) 【速度】(6:走行/VTOL) 【格闘修正】(±0) 【装甲値】 ( 5 ) 【旋回】(3) 【回避修正】(±0) 【HP】 ( 24 ) 【パワー】 ( 5 ) 【格闘武器】 名称 /威力/格闘補正/使用回数 格闘 / 5 / ±0 / ∞ アーミーブレイド / 9 / ±0 / ∞ 【射撃武器】 名称 /威力/~5/~10/~15/~20/使用回数/間接/連射 カロッテP12 / 7 /+6 / - / - / - / 6M / × / × カロッテTMP / 8 / +2/ ±0/ -/ - / 6M / × / ○ STR6ミニガン / 10/ -3/ -1/ -4/ -/ 12M / ×/ ○ 【カスタムデータ】 【部位】 /【CP】/ 【名称】 /【効果】 頭部 / (0)/ KO-204スコープ /《射撃+1》 《センサー性能+2》 胸部 / (0)/ buAM_VLBNY1アーマ- /《HP+2》 《装甲+1》 脚部 / (1)/ WFブーツ・タイプ・クレイグ /《HP+2》 《装甲+1》 《速度+1》 背部U / (2)/ リアブースターJRv21+exSBT /《VTOL》 《追加ラック(アーミーブレイド搭載)》 武装 / (2)/ STR-6ミニガン 計 /( 5 )
https://w.atwiki.jp/myshinki/
ここは武装神姫バトルロンドの個人的なデータベースwikiです。 他wikiやブログ、攻略サイト、ティールームでの会話などをもとに情報を集めています。 閲覧は自由ですが情報に誤りがある可能性がおおいにございます。 ページ内検索 ※カタカナは半角で入力してください。 更新履歴 取得中です。 本日のお客さん - 人の方がいらっしゃいました。 *
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/2104.html
ウサギのナミダ ACT 1-2 ■ 休みの日、マスターは朝早く起き、天気が良ければ近くの公園まで散歩に連れていってくれる。 わたしはこの朝の散歩が大好きだ。 ぴんとはりつめたように澄んだ空気、ひんやりと頬をなでる風、そして蒼く遠い空。 世界はこんなにも広く、きれいなのだと実感できるから。 そして、いつもは厳しい表情のマスターも、このときは少し優しい表情で一緒にいてくれるから。 わたしは、マスターの上着の胸ポケットから顔を出し、朝の世界を眩しく見つめた。 マスターの住まいから歩いて五分ほどで、目的の公園に到着する。 マスターによれば、この界隈では一番広いのだそうだ。 公園内は遊歩道が整備されており、昼間は散歩する人や、走り回る子供たち、のんびりと歩むご老人のみなさんなどがやってくる憩いの場だという。 わたしもジョギングをする人を見たことがある。 でも、日曜日の早朝は、たいてい誰もいない。 今日も人影はなく、わたしたちだけが公園内へと入っていく。 わたしは、マスターを見上げ、 「マスター」 声をかけた。 マスターがわたしを見つめる。 この人の視線はいつも厳しく感じられるけれど、いつもまっすぐだ。 わたしは小首を傾げるようにして、おそるおそるマスターを見た。 するとマスターは口元だけかすかに笑ってくれた。 「よし、行け」 マスターの許可が出た。 わたしは思わず笑顔になり、マスターの胸ポケットから飛び出した。 わたしの身長の何倍もの高さから、空中に躍り出る。 こわがらず、そのまま着地。 膝のクッションを効かせて、着地の衝撃を吸収する。 衝撃を完全に吸収してくれたのは、わたしに両脚に装着されたレッグパーツ。 マスターが作ってくれた、わたしのオリジナル武装だ。 わたしは、身体が沈み込んだ反動を利用して、前方に飛び出す。 レッグパーツのホイールが甲高い唸りを上げる。 わたしは腕を振ってバランスを取る。 一気に加速し、疾走を開始する。 風になる。 ここからはわたしの大好きな時間。 遊歩道を走る、疾る。 思うさま疾駆する。 ものすごい勢いで流れていく公園の木々。 風に溶けていくような感覚。 なんともいえない解放感がわたしを包む。 それは何度感じても、嬉しくて気持ちのいいものだった。 公園を囲む遊歩道の二つ目の角が見えた。 わたしはそこで体を起こし、スピードを落としながら一八○度ターンをする。 簡単なトリックだけど、きれいに決まったのが嬉しい。 わたしはまた前傾姿勢で走り出す。 わたしの大好きな時間の最後には、マスターが待っていた。 左の肘を水平に突き出して立っている。 瞳はわたしに不敵な視線を送っている。 これは課題だ。 神姫のわたしにマスターが出題するパズル。 わたしは、あのマスターの左肘に着地しなくてはならない。 先週は、マスターがベンチに座っていたから、難易度が上がっている。 わたしはスピードを落とさずにマスターへと駆け寄る。 そして走りながら、マスターの肘へと至るルートを見定める。 最後の数メートルを滑走し、タイミングを計ってジャンプ! わたしは、マスターの肘の先にあった公園の植木に飛びつくと、木の幹にホイールを走らせて、巻き付くように登り出す。 一気にマスターの肘の上まで登ると、そこでまたジャンプ。 着地点を見定めながら、一回転一回捻り。 回転を終えた瞬間、わたしはすとん、とマスターの肘の上にお尻から着地して座った。 「よし、上出来だ」 わたしのトリックプレイに、マスターは素っ気ない口調で、そう言った。 わたしは、さっきよりも和らいだマスターの表情を見つけて、やっぱり嬉しくなった。 にこりと笑顔をマスターに贈り、わたしは再びマスターの胸ポケットに滑り込んだ。 わたしの大好きな時間はこれでおわり。 でも、マスターの住まいに帰るまでの間、嬉しさでいっぱいになったわたしの胸はずっと高鳴っていた。 □ 散歩が終わり、朝食を食べて一休みしたら、俺は最寄りの駅前にあるゲーセンにティアを連れて向かった。 ティアをバトルにデビューさせて二ヶ月が経つ。 週末はずっとこんな感じで、散歩のあとでゲームセンターに足を運んでいる。 武装神姫のバトルは、公式の神姫センターや神姫を扱っているホビーショップなどでも楽しむことができるが、俺はもっぱら近場のゲーセンだった。 足を運びやすいのが一番の理由である。 もう一つはティアの武装だ。 ティアのレッグパーツは、俺が部品を集めたり作ったりして組み上げたオリジナルだ。 公式武装がメインの神姫センターは出入りしにくい。 雑多な神姫達が集まるゲームセンターの方が都合がいいのだ。 まだ昼前の時間帯で、ゲームセンターの武装神姫用筐体の周りもあまり賑わっていない。 その方が都合がいい。 むしろそれを狙って、少し早い時間帯に来ているのだ。 俺は対戦用の筐体に座ると、ティアをポッドに収め、サイドボードに武装を並べる。 ここでのバトルは、基本的にコンピューターを介したバーチャルバトルである。 俺はステージを「廃墟」に固定し、一人用のミッションモードを開始する。 コンピューターの出す課題を次々にクリアしていくこのモードは、一人でもバトルができるが、訓練に過ぎない。 俺はティアに細かく指示を出しながら、黙々とミッションを消化した。 つまりはこうして対戦者を待っているのだ。 対戦者待ちをするのには理由がある。 ティアの戦闘スタイルの特性上、市街戦しか有効に戦えないのだ。 つまり、ステージを固定するために、乱入者を待っている。 ……そう思っている間に、早速乱入者がやってきた。 三戦ほどやって、負けたところで席を立つ。 今日はいずれも地上戦メインの神姫とのバトルだった。 よく手合わせをする、顔見知りの常連さん達だ。 負けを喫したのは、バッフェバニー・タイプ。 あの神姫はティアよりも火力がある上に、機動性能もいい。ミリタリーファンに好まれる神姫だけに、市街戦での戦術は見事だった。 俺は神姫バトルを映し出す大型モニターを眺めながら、缶コーヒーを開けた。 「ティア。今のバトル、何が問題だった?」 俺は胸ポケットから顔を出すティアに尋ねる。 負けた後は、必ずこうしてバトルの検討をする。 俺たちは決して強いわけではない。 オリジナルのバトルスタイルを確立するため、細かく検討する必要があるのだ。 「えと……相手がビルにうまく隠れて、なかなか攻撃できませんでした」 「そうだな。市街戦の腕前も相手の方が上手だった。位置取りがうまかった」 「あ、あと、相手の攻撃にさらされることが多かったと思います」 「……こっちの行動パターンが研究されているかな」 「かもしれません……前に戦ったときとは違うタイミングや方向から攻撃を受けたような……」 バッフェバニーは銃火器による攻撃がメインだから、ティアは狙いをはずすような機動を心がけて戦うことになる。 ビルの壁や屋根も縦横無尽に駆け回るティアを、幾度と無く捕捉できるというのは、やはり行動パターンが読まれているのか……。 「いよう、遠野! 調子はどうだ!?」 人の思考を大声でぶちこわして現れたのは、革ジャンを着た派手な男だった。 「……大城、もう少し声を抑えてくれ。それでも聞こえるから」 「おお、うるさかったか? そりゃすまん、わっはっは」 なおのことうるさくしゃべるこの男は、大城大介。 以前バトルしたティグリース・タイプのオーナーだ。 おそらくは今も外に駐車してあるだろう、ごっついバイクを乗り回し、神姫にもエアバイク型のメカに乗せている。 シルバーのアクセサリーをこれでもかと身につけ、派手な柄のシャツに革ジャンという出で立ちは、どこからどう見てもヤンキーである。 バトルの後、難癖付けてきた大城を言い負かしたのだが、なぜか次に会ったときにはやたら気さくに声をかけてきた。 それ以来、俺の姿を見つけては声をかけてくるようになった。 俺たちのどこが気に入ったのだろうか。 それは目下、俺にとって最大の謎であった。 「……そっちは、来たばかりか?」 「おう。虎実のマシンの整備に手間取ってなぁ」 大城の肩を見ると、そこに彼の神姫・虎実が座って、こちらを睨みつけていた。 「……よお、虎実」 声をかけると、ぷい、とそっぽを向いた。 俺は小さく肩をすくめる。 虎実はいつもこんな調子だった。オーナーの大城の態度とは正反対だ。 「悪いな。こいつもほんとは照れてるだけなんだ」 「ばっ……! 照れてなんかいねぇ! 慣れ合うのがイヤなんだよっ!」 ムキになって否定するが、大城はせせら笑っている。 大城がからかい、虎実はさらにムキになる。 この漫才は、とうとう頭に来た虎実がクローを装備し、大城の顔をひっかくまで続くのだ。 ゲームセンターに通うようになって、俺の生活も変わった。 こうして神姫のオーナーたちと一緒に過ごす時間は、いままでの俺の生活にはなかった。 武装神姫を始めなければ、大城などとは一生会うことも話をすることもなかったかもしれない。 そう思うと、神姫はただバトルをするだけの存在ではなく、オーナーたちの枠を広げ、知らない世界を見せてくれる存在なのだと実感する。 「おっ?」 虎実にひっかかれ、顔中をミミズ腫れにした大城が、ゲーセンの入り口に注目した。 「遠野、あそこ見ろよ」 そこには一人の少女がいた。 大城は女の子に目がないので、妙にめざといのはいつものことだ。 だが、大城が注目するのも無理ないと思わせるほど、その少女は美人だった。 ショートカットにした髪と細いジーパンという装いのせいか、活発そうな印象だ。 手には、神姫収納用のアタッシュケースを下げている。 彼女はきょろきょろと店内を見回している。 「神姫のオーナーか……?」 俺が呟く。 すると、その声が聞こえたかのように、少女はこちらを見た。 視線が合う。 すると、少女はまっすぐこちらへやってきた。 隣で大城がなにやら喜んでいるような気配がするが、あえて無視した。 「こんにちは」 とても気さくな挨拶が、微笑みとともにすっと入り込んできた。 「こんにちは!」 「誰かお探しですか」 大城の挨拶が終わるのを待たずに、俺は本題を切りだした。 すると、彼女はちょっと驚いた顔になったが、すぐに落ち着いて、こう言った。 「ええ。……ハイスピードバニーのティアっていうオリジナルの神姫をご存じですか? このゲーセンがホームグランドだって聞いたんですけど」 俺と大城は顔を見合わせた。 「ハイスピードバニー?」 「はい。なんでも地上戦専用の高機動タイプで、バニーガールの姿をしているとか。とても 特徴的な戦い方をすると噂に聞いています」 「……それで名前がティアなら、俺の神姫かもしれないけれど……」 「ほんとですか!?」 このショートカットの美少女は声を上げて、にっこりと笑った。 ほとんど反則な笑顔だ。 「よかったぁ。会えないと大変なんですよ。何度も通わなくちゃいけないし」 「しかし、ハイスピードバニー?」 彼女が口にした呼び名だ。 そんなベタな名乗りを上げたことはないはずだが……。 「この近辺では有名ですよ。みんなハイスピードバニーという二つ名で呼んでますね」 俺は苦い顔をした。 あまり目立たないように戦ってきたつもりだったが、やはり特徴的な戦闘スタイルが目に付くのか。 しかも、二つ名まであるのか。 そんな心配と同じくらい、ひねりのないネーミングに不愉快になる。 「それで、君はわざわざ、ティアと戦いに来たというわけ?」 「はい。遠征して、いろいろなタイプの神姫と戦うのが好きなんです」 この少女は、迷い無くはきはきと答える。 年の頃は、俺と同じか少し下くらいだろうか。 武装神姫のプレイヤーにはとても見えない。 テニスか何かをやっていると言われた方がよほど現実味があった。 「バトルしてもらえませんか? 私の神姫と」 「君の神姫は……」 「ここよ、ここ」 小さな声がしたのは、彼女の肩あたり。 いつのまにか、一体の神姫が、少女の右肩に座っていた。 特徴的な巻き髪を揺らしながら、にこにこと笑っている。 「イーダ・タイプか……」 イーダ・タイプは高機動タイプのトライク型だ。 地上戦専門の神姫だし、確かにティアとは噛み合うだろう。 だが、本体がイーダ・タイプだからと言って、武装までそうだとは限らない。 「ミスティよ。よろしくね」 神姫は自らそう名乗った。 それを聞いた大城がいきなり叫びだした。 「イーダのミスティと言えば! もしかして、エトランゼ!?」 「……まあ、そんな呼ばれ方もしてますね」 「エトランゼ?」 俺は大城の方を向いて尋ねた。 すると、大城は大きなため息をついて、俺を見る。 「遠野、おまえは俺よりも神姫に詳しいくせに、なんで他のプレイヤーや噂には疎いんだ……」 失敬な。雑誌に出るようなプレイヤーたちなら俺だってチェックしてる。 大城はまたひとつため息をつきながら、俺に解説してくれた。 「『異邦人(エトランゼ)』のミスティと言えば、この沿線あたりじゃ有名な神姫だぜ。 噂になっているような強い神姫を相手にするために、あちこちのゲーセンやホビーショップの対戦台に現れる凄腕の神姫プレイヤー。 腕前もかなりのものらしい。それなりの腕の神姫をあっさり負かしたりするそうだ。 で、その神姫のマスターは、結構な美少女って噂だけど……」 大城はちらりとミスティのマスターを見た。 「噂通りってとこだなぁ」 彼女は困ったように笑っている。 「それで、あなたの神姫は? 今日は連れてきてないですか?」 「いや……ティア」 俺がそっと促すと、胸ポケットから、ティアがおずおずと顔をのぞかせた。 「わぁ、かわいい!」 少女は身を屈めて、俺の胸ポケットをのぞき込む。 ティアは恥ずかしいのか、半分顔をポケットの縁で隠しながら挨拶した。 「こ……こんにちは……」 「こんにちは」 返事を受けて、ティアはますます顔を隠してしまった。 「ティアは照れ屋さんなのかな?」 「ああ、ちょっと人見知りでね」 「噂通り、うさ耳なんですね。かわいいなぁ」 少女は無邪気に笑う。 なんだか、この笑顔に調子を狂わされっぱなしだ。 「それで、どうですか?」 「え?」 「私のミスティとバトルです」 「ああ……」 無邪気な笑顔とバトルという言葉に違和感を感じて、俺は少し戸惑う。 だが、断る理由がない。名の知れた、しかも地上型とのバトルなら歓迎だ。 「ティア、どうだ? やれるか?」 「マスターが……戦いたいというのなら」 俺は頷くと、少女に向き直った。 「フィールドは、廃墟か市街地。それでもいいかな?」 「望むところです」 そう言って、少女はにっこりと笑い、空いている筐体に歩み寄った。 俺も筐体の反対側へと移動する。 まばらだったギャラリーが、少しずつ俺たちの座る筐体の前に集まりだした。 まだ始まってもいないバトルにギャラリーがつく。 彼女の知名度と、俺たちの注目度は、俺が思っている以上のものであるらしい。 筐体のサイドボードに武装を並べ、バトルの準備をしていると、脇に大城がやってきた。 「なんだ、大城? 彼女の側で見てなくていいのか」 「おまえの次に、俺が対戦申し込むんだよ。おまえの戦略、しっかり見せてもらうからな」 すごみのある笑い。 なるほど、俺から戦略を盗もうという寸法か。 「だったら、一つ教えてくれ」 「おう、なんだ?」 「ミスティは地上型か、それとも違うタイプか。知っているか?」 「噂じゃ、普通のイーダだって話だな。 バトルを見た訳じゃないから、本当のところはわからんが、イーダのくせに、飛行型の神姫もあっさり倒すんだそうだ」 「本当か?」 「まあ、噂だがな」 大城は肩をすくめた。 その噂が本当だとしたら、ミスティは相当な実力の持ち主だ。 地上型の神姫が、飛行型の神姫から勝利を奪うのは難しい。自分より上にいるというだけで有利なのだ。 それをあっさり覆すということは、何か特別な力がある可能性が高い。 それが装備なのか、戦術なのか、策略なのかはわからないが…… 用心に越したことはない。 俺はそう判断する。 筐体の向こうを見てみれば、ミスティのマスターと目があった。 不敵な微笑み。 バトルに向かうにふさわしい表情になった。 なるほど、彼女も確かに神姫プレイヤーなのだ。 それでは始めよう。 俺はティアをアクセスポッドに送り込み、スタートボタンを押した。 次へ> トップページに戻る